サウジアラビア有事の際にはパキスタンは一矢報いる──政治的及び軍の上層部
2015年03月27日付 The daily Jang紙
ハージャ・アースィフ、サルタージ・アズィーズ、軍の上層部は今日リヤドへ発つ予定──首相を議長として開かれた会合での決定。陸軍参謀総長と空軍参謀総長も出席。サウジの皇太子がナワーズ・シャリーフへ電話。
サウジアラビアは友好国の関係にあり、安全保障はなおざりにできない──首相ナワーズ・シャリーフ、リヤドは緊急の連絡。在イエメン在外公館を閉鎖するとの決定はなされていない──外務省報道官
イスラマバード(本紙):-我が国の政治及び軍の指導層はサウジアラビア有事の際には、パキスタンは一矢報いるということで合意した。これに絡みハージャ・アースィフ防衛大臣、サルタージ・アズィーズ外交及び国家安全保障担当首相顧問、そして国軍の代表者より成る使節団が現状視察に向けて今日リヤドへ発つ予定である。一方ナワーズ・シャリーフ首相はこう述べた。パキスタンは、サウジアラビア、他の中東諸国とは緊密で、友好国の関係にあり、これらの国々の安全保障は我々にとっても大事である、と。ナワーズ・シャリーフ首相に対しサウジアラビアの皇太子、シャハザーダ・ムクリン・ビン・アブドゥル・アズィーズの電話連絡もあった。これに先立ち、外務省報道官はこう述べた。サウジアラビアから緊急の連絡があり、イエメンの反政府勢力に対する同盟に加担してくれというサウジの申し入れを検討中であるが、在イエメン在外公館を閉鎖するとの決定はなされていない。また、ジャンムー・カシミールは議論の余地のない紛争地域であり、サムジョーター急行の爆弾テロの被疑者は未だ大手を振って市中を闊歩している、と。詳細によれば、水曜日、ナワーズ・シャリーフ首相を議長としてハイ・レベルの会合が開かれ、その席で、中東で目下進行中の情勢が検討に付された。会議にはハージャ・アースィフ防衛相、サルタージ・アズィーズ外交及び国家安全保障担当首相顧問、ラーヒール・シャリーフ陸軍参謀総長、そしてパキスタン空軍参謀総長、スハイル・アマーン空軍大将、三軍統合情報局長官、リズワーン・アフタル中将の他上層部が出席した。会議の出席者は、本日(金曜)、ハージャ・アースィフ防衛相、サルタージ・アズィーズ外交及び国家安全保障担当首相顧問を含めた国軍の代表者で構成される使節団を現状視察のためにサウジアラビアへ派遣することを決定した。これに先立ち、ナワーズ・シャリーフ首相にサウジアラビアの皇太子であるシャハザーダ・ムクリン・ビン・アブドゥル・アズィーズから電話があった。そこではイエメン情勢に関して意見交換がなされ、消息筋によれば、電話での会談の中ではパキスタン、サウジアラビア二国間関係を含め他の様々な議題にも話が及んだという。ただ、サウジアラビアは既にイエメンでのフースィー派反政府勢力に対する軍事作戦に向けてパキスタンに支援の要請を行っている。パキスタン外務省はこれに先立ち以下の事実を認めていたのである。すなわち、サウジアラビアはイエメンで続く危機の収束に向けてパキスタンに緊急に連絡をし、その中で支援の申し入れをしたが、これに関しては未だ何も最終的な決定が出ておらず、サウジアラビアによるイエメン反政府勢力に対する同盟に加担するようにという申し入れを検討中であると。木曜日、週一回の定例記者ブリーフィングの場で、報道陣の質問に回答しながら、報道官は、サウジアラビア主導でイエメンの反政府勢力に対する軍事作戦のために立ち上げられた同盟に対しパキスタンによる兵員及び戦闘機の提供を巡って接触があったかどうかという質問を受けて、「サウジアラビアからこの件でパキスタンに連絡があったことは認めます。この問題は現在検討中です。」と述べ、この方面の他の関連する質問には口を閉ざしたまま、それ以上の詳細への言及は差し控えた。彼女は、更に目下の情勢とまさかの事態を考慮して在イエメン現地パキスタン人には注意を促し、状況がさらに悪化した場合の現地パキスタン人コミュニティーの避難に備えるよう事前に伝達してあるが、それでも在イエメン在外公館を閉鎖するとの決定はなされていないと述べた。
原文をPDFファイルで見る
(翻訳者:川﨑哲哉)
(記事ID:414)