バングラデシュ、死刑執行問題でパキスタンに厳重抗議
2015年12月01日付 Prothom Alo紙


戦争時の非人道的犯罪のため有罪となっていた最大野党BNPの元幹部、サラウッディン・カデル・チョウドゥリとイスラム原理主義政党ジャマアテ・イスラミの元幹部、アリ・アハサン・ムジャヒドに対する死刑判決が執行されたことにパキスタン外務省が憂慮の声明を出した件で、バングラデシュはダカ駐在のパキスタン大使を呼び、「厳重な抗議」の念を伝えた。
バングラデシュのミザヌル・ロホマン外務次官代理は今日(23日)月曜日午後、外務省にパキスタンのスザー・アラム大使を呼び、抗議書を手渡した。
アラム駐ダカ大使は外務省からの呼び出しに応じて迎賓館「ポッダ」に出向き、ミザヌル・ロホマン次官代理と会談した。会談でバングラデシュ側は、今回の措置はバングラデシュ国内の問題であり、それについて声明を出すことは内政干渉に等しいとして強い抗議をおこなった。2時半から30分にわたって行われたこの会談中、バングラデシュ側は抗議書を大使に手渡した。
会談終了後、シャハリヤル・アロム外務副大臣は執務室で、パキスタン側の反応について記者たちからの質問に「パキスタン外務省の声明にはおおいに失望している。前回(2013年)の死刑執行のときにも判決に関してパキスタンはなにも言わないだろうと考え、今回もそう思っていたのだが、結果として、他の国はなにも言わないのに、パキスタンだけが声明を発表した」と語った。
パキスタン政府は昨日(日曜日)、サカ・チョウドゥリとムジャヒドの死刑が執行されたことに深い憂慮と怒りを禁じ得ないとの声明を出している。パキスタン外務省のホームページに掲載されたこの声明では「我々は深い憂慮と怒りを抱きつつ、ふたりの不幸な出来事を注視している。こうなったことに我々はおおきな不満を抱いている」とし、さらに「バングラデシュで1971年に起きた出来事の間違った判決について、国際社会の反応をパキスタンは注視しているが、それは今回のことでも同様だ」としている。
パキスタンのジーイーオーテレビは、チョウドゥリー・ニサール・アリー・ハーン内務大臣が昨日出した声明で「1971年にパキスタン側に立った人たちすべてを復讐の対象とすることをやめるべきときが来ている」と語ったと伝えた。またパキスタンのジャマーヤーティ・イスラミ党のシラズル・ハク氏はムジャヒドらの死刑執行に憂慮を表明し、「パキスタンの理想への忠誠を表したためにムジャヒドは処刑された」と語った。

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(翻訳者:小俣美香子)
(記事ID:462)