ストリートチルドレンの夜間路上生活禁止へ
2016年01月07日付 Prothom Alo紙

日中は路上で生活しているストリートチルドレンも、夜間は道で過ごすことはできず、何らかの保護施設にいなければならない―女性・児童省はこうした目標を目指し、2億タカにのぼる指針案の取りまとめを開始した。
指針案の第一段階として、同省は委員会を立ち上げ、この事業の実施場所としてダカ市北部自治体第26区と南部自治体第8区を選出した。この2区での初期調査は既に終了し、この試行に基づいて今後全国的な行動計画が着手される。
この計画にあたっている政府責任者によれば、ストリートチルドレンたちは日中働くとともに、政府が運営するオープンスクールに通う。学校に行けば昼食が供される。夜間子どもたちは政府やNGOが運営する施設で過ごし、そこでも政府が夕食を提供する。こうした保護施設に入所を希望する子どもがいればそうすることもできる。加えてこうした子どもたちに正規の教育や技術指導の機会を与えることも計画されている。
2011年に定められた児童関連政策では、ストリートチルドレンをそれぞれの家庭に再び定住させることに重点が置かれた。しかし女性・児童省はこれまでそうした取り組みを行なってこなかった。世界子どもデー・子どもの権利週間に際して(2015年)10月11日、バングラデシュ子どもアカデミーの講堂で開催されたオープニング・セレモニーで、シェーク・ハシナ首相は「路上で寝起きする子どもがひとりもいなくなるように、ひとりの子どもも質の低い生活を送ることがないように」と述べた。首相のこの発言を受けて女性・児童省はストリートチルドレン対策を始めた。
12月13日に行われたストリートチルドレンの再定住に関する意見交換会で、メヘル・アフロジュ・チュムキ女性・児童副大臣も「我が国ではひとりの子どもにも路上で夜を過ごさせない。子どもたちは夜間は保護施設で眠り、朝になったら学校に行かなければならない」と語った。
ダカ市内のふたつの地区で行われた調査によれば、ストリートチルドレンの大半は男児で、70%の子どもが路上で寝起きしている。子どもたちは物乞いをして食べ物を手に入れている。両親の離別、貧困、河川侵食により住む場所を失った、仕事があると言われた、居住地変更、自然災害、都会生活へのあこがれ、人身売買等々の理由で子どもたちは路上での生活をするようになった。路上生活では常に警察に目をつけられる。こうした子どもたち、とくに女児はさまざまな性的虐待を受けることが多い。ストリートチルドレンの健康に関する問題も目立つ。トイレや風呂の設備もない。
ふたつの地区でストリートチルドレンの再定住コーディネートの責任者となっている女性・児童省の女性虐待防止マルチセクションプログラムのアブル・ホセン・プログラム・ディレクターはプロトム・アロ紙に「路上で毛布を配っても何にもならない。こうした子どもたちが増加するだけのことだ。路上で寝起きしている子どもたちは、調査を行なった両地区だけで約2000人いる。今後8人の相談員を配備し、子どもたちの要望を聞き取ることにしている」と述べた。

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(翻訳者:小ノ澤志保)
(記事ID:471)