パーキスターン国内での軍事行動は続く──オバマ
2016年05月24日付 The daily Jang紙

世界のあらゆる国民にとって危険な存在であるテロリストたちが安全な居場所を得るなどということがあってはなりません。攻撃に加担していた人物を斃しました。
パーキスターンと共に共通の利害のために戦っていきます──アメリカ大統領の発言 アメリカ大使の外務省への呼び出し、無人機攻撃に対し憂慮を表明、このような類の措置は和平プロセスに負の効果を及ぼす──パーキスターン
イランはムッラー・マンスールがイランからパーキスターンへ入国したという事実を否定、アフガーニスターンにおける和平と安定の確立に関しあらゆる建設的な措置を歓迎します──フセイン・ジャーズィル・アンサーリー・イラン外務省スポークスマン

ハノイ、イスラーマーバード、テヘラーン(本紙、通信各社):―バラク・オバマ・アメリカ大統領もまたアフガーニスータンのターリバーンの指導者、ムッラー・アフタル・マンスールの死亡の事実を認めた。ベトナム訪問の際に大統領は自身の発言の中でこう述べた。「アメリカ軍はパーキスターン国内に存在する危険性に対しては軍事行動を続けていく方針です。世界のあらゆる国民にとって危険な存在であるテロリストたちが安全な居場所を得るなどということがあってはなりません。アメリカや他の同盟諸国に対する数々の攻撃に加担していた人物を斃しました。パーキスターンと共に共通の利害のために戦っていきます。」と。他方、パーキスターン外務省はデイヴィット・ヒル・アメリカ大使を呼び出し、パーキスターン国内で行われたドローン攻撃に対し懸念を表明し、「そのような対応は和平プロセスに悪影響をもたらしかねない。」と述べた。また、イランはアフガーニスータンのターリバーンの指導者、ムッラー・アフタル・マンスールがイランからパーキスターンへ入国し、アメリカによる無人機攻撃を受けて死亡したと述べる一切の報道を否定した。フセイン・ジャーズィル・アンサーリー・イラン外務省スポークスマンは同アフガーニスータンのターリバーンの指導者がアメリカの無人機攻撃の前にイランにいたとの報道を否定した。同スポークスマンによれば、関係当局は同人物が事件当日にイラン国境を越えてパーキスターンへ入国したという事実を否定したとのことである。曰く、「イランはアフガーニスターンにおける和平と安定の確立に関しあらゆる建設的な措置を歓迎します。」と。他方、イランはターリバーン・グループ撲滅のためのアフガーン政府への援助や支持への決意を表明した。詳細によると、バラク・オバマ・アメリカ大統領はアフガーニスータンのターリバーンの指導者、ムッラー・アフタル・マンスールの死亡を認める中でこう述べた。「アメリカ軍はパーキスターン国内に存在する危険性に対しては軍事行動を続けていく方針です。」と。ベトナム訪問の時点でバラク・オバマは自身の出した声明の中でアフガーニスータンのターリバーンの指導者、ムッラー・アフタル・マンスールのドローン攻撃による死亡は大きな節目であると述べている。曰く、「我々はアフガーニスターンでアルカーイダとグルになってアメリカや他の同盟諸国に対する攻撃の計画策定に加わっていた組織の指導者を斃したのです。」と。オバマ大統領曰く、「アフガーニスターンにおける和平樹立のため努力を続けます。」と。更に曰く、「ムッラー・マンスールはアフガーン国民を敵に回して戦いを始め、アルカーイダのような過激派組織とも共闘関係にありました。」と。アメリカ大統領曰く、「ムッラー・マンスールは真剣な和平交渉と暴力放棄への努力を拒み、そのために罪もないアフガーン人老若男女の無数の命が犠牲になりました。」と。
アメリカ大統領ターリバーンの残った指導部に向かって呼びかけつつこう述べた。「唯一平和交渉こそ何十年も続いてきたこの紛争を終結させる本当の道なのです」と。大統領曰く、「パーキスターンと協調して共通の利害のために戦っていきます。」と。世界のあらゆる国民にとって危険な存在であるテロリストたちが安全な住処を得るなどということがあってはなりません。他方、ホワイトハウスから出された声明ではこう述べられている。「ムッラー・アフタル・マンスールの死はアフガーニスータンのターリバーンにとっては大きな打撃に違いありません。」と。アフガーニスターン大統領、行政長官に加え重要なターリバーン司令官、ムッラー・アブドゥッロウーフもターリバーン指導者のアメリカの無人機攻撃による死亡の事実を認めている一方で、パーキスターンはこれを認めていない。ちなみに、この2日前アメリカはパーキスターンとアフガーニスターンの国境に近いアフマドワールの地域での無人機攻撃による仲間共々マンスールの死亡を主張していたのであった。ただ、マンスールの親族は、ムッラーは健在であると述べてる。他方、パーキスターンはバローチスターンでの無人機攻撃の件でアメリカに抗議し、自らの不信の念を伝えた。パーキスターンはアメリカ大使を外務省に呼び出し、バローチスターンで行われた無人機攻撃に対する抗議を伝えた。外務省から出された声明によれば、サイヤド・ターリク・ファーティミー首相外交問題特別顧問はデイヴィット・ヒル駐パーキスターン・アメリカ大使を呼び出し、パーキスターン領内で行われたアメリカによる無人機攻撃に対し憂慮を表明したという。同声明によれば、ターリク・ファーティミー氏はアメリカの大使を呼び出し、今回のアメリカの無人機攻撃はパーキスターンの安泰と地理的不可侵性、そしてすべての参加国に国境不可侵性を保障している国連憲章の違反であることを強調したという。消息筋によると、パーキスターン政府の抗議の書簡もデイヴィット・ヒルに手渡されたという。パーキスターン外務省の声明によれば、アメリカ大使との会見の中で、このような類の攻撃はアフガーン政府とターリバーンの間の和平交渉に向けての4か国グループが手掛けている努力に負の効果を及ぼすことになるという点が主張されたという。オバマ大統領曰く、「アメリカはパーキスターンとともに共通の目標のために戦っていきますが、それには、世界のあらゆる国民にとって危険な存在である社会的分子(=ターリバーン)に安全なアジトなど作ることを許しはしないということも含まれています。」と。また曰く、「私はアメリカ軍と諜報機関の職員にも感謝しております。彼らは再度それら全ての社会的分子に我が国民やその同盟国に対し攻撃を仕掛ける者たちはどこにも安全な居場所などないということをはっきりと思い知らせました。」と。彼はアフガーニスターンにおいて任務を遂行しているアメリカ国民に対しても感謝の意を表明した。

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(翻訳者:本間流星)
(記事ID:546)