ラマダーンに健康的な食事を
2016年06月09日付 Prothom Alo紙


神聖なラマダーン月(イスラム教徒の断食月)には、ロジャ(断食)をする人たちが食事を摂る時間も内容も、普段とは大きく違います。通常この時期には、ほとんどの家庭では食事を3回取ります。イフタル(日没後断食明けの食事)、夕食、そしてサハリ(夜明けのお祈り前の食事、断食前最後の食事)です。また食事を2回にしている人も少なくありません。夕食を抜いたりする人もいれば、深夜のサハリにはそれほど食べられないという人もいます。こうした習慣は人さまざまですが、健康維持のためには一人ひとりが、カロリー摂取についておおよその質を維持するべきです。これに関していくつかのことを知っておきましょう。
日が長い夏季には長時間にわたって断食が続くので、体に脱水症状が起こる危険があります。外や日なたで働く人たちやお年寄りの人たちはこの危険が大きくなります。そのため、イフタルでもそのあとでも大量に水を飲むべきです。糖分が多すぎる飲料や加工されたジュースを飲まずに、むしろこの時にはレモン水やグリーンココナッツの水、それから自家製のジュースを飲むのがいいでしょう。水気の多い果物そしてキュウリ、トマトなどの水分をたっぷり含む野菜も体の水分不足を補ってくれます。
イフタルでおなじみのペアジュ(玉ねぎの揚げ物)、ヒヨコ豆、ググニ(豆のスープ)、野菜コロッケ、ケバブ、ナスの揚げ物など、ほとんどの食べ物が油であげられているために高カロリーになります。何日も続けてこうしたものを食べれば、体重が増え血中の脂肪の値も上がる心配があります。ですから、食べるものに使ってある油の量が少なければ少ないほどよいのです。油を避けるために揚げたヒヨコ豆や緑豆を食べずに、ゆでた状態で、または水につけておいた生のヒヨコ豆を食べるとよいでしょう。揚げ物の代わりに、時々チラドイ(ヨーグルトに平たくした米を入れたもの)や、ゆでた麺、またはパスタ、柔らかくしたキチュリ(豆の入った黄色い炊き込みご飯)、オートミールなどを食卓に並べるのも良いでしょう。そして、新鮮な果物をたくさん食べましょう。断食の時間が終わった直後のイフタルで、多量の食べ物を一気に摂取するのはよくありません。少量の食べ物を食べて、間をおいてからまた食べるようにしましょう。イフタルは普段の朝食と同じように考えてください。
サハリを食べないで断食する習慣は全くよくありません。夜明け前に複合糖質(糖質以外の栄養素も含む多糖類)または米やルティとともに動物性たんぱく質(魚、肉、または卵)を食べましょう。この時にしっかりとした食事をとりましょう。牛乳も飲むとよいでしょう。サハリはあなたの一日の主要な食事となり、普段の食事でいえば昼食にあたります。
アクタルン・ナハル
バルデム病院栄養士長

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(翻訳者:大澤友佳)
(記事ID:555)