今やダカでもタトゥー広がる
2017年01月25日付 Prothom Alo紙
(12月5日付)ムン・イスラムは結婚から六ヶ月経った頃に、腕にタトゥーを入れて「ナビラ」と妻の名前を彫った。名前の上には多くの大小さまざまな黒い鳥が飛んでいる。ムンが言うには、悪いことが黒い鳥になって飛んで行っているそうだ。
ムン・イスラムとジョエ・ハエダルは友人同士だ。二人は一緒になってベイリーロードに「インクミー(Ink me)」という名前のタトゥースタジオを創った。ジョエの腕の方に目をやると、燃えている火が見える。怖がることは何もない。これもタトゥーである。八年前、彼は自分で体にタトゥーを入れた。シンガポールに四年半住んでいた時、タトゥーの技術を習得した。2008年からバングラデシュでは珍しいこのビジネスを始めた。
現在バングラデシュでは多くの若者から始まって35歳とか40歳のひとでもタトゥーを入れているのを見受けることがある。世界の歴史をひもとけばタトゥーの誕生は何千年も前のことだが、バングラデシュでタトゥースタジオや美容室でタトゥーを扱い始めたのは2008年ごろからだ。農産物を扱う市場として知られるモハンマドプルのクリシ・マーケットの前やベイリーロードやパンタ通りを含む様々な場所でタトゥービジネスが行われている。ボナニやグルシャンなどのおしゃれな地区の美容室では、タトゥーを入れるのががほとんど当たり前のことに変わっている。現代の人気女優ショブノム・ブブリの腕に彫られたに文字のタトゥーのことが謎として思いがけず話題になったりした。
昨日日曜日、様々なエリアのタトゥー・アーティストと話をしてわかったのは、ほとんどの場合、セレブ達の身体のタトゥーを見て、一般人もタトゥーをしたいという気持ちになっているということだ。男性だけでなくタトゥーを入れる女性の数も増えている。しかし、現時点では女性のタトゥー・アーティストはいない。タトゥーの値段は1平方インチごとが単位になっている。場所によって異なるが、1インチあたりの値段は800タカから3000タカになる。全身にタトゥーを入れるためには15.000タカから20,000タカかかることもある。タトゥーの種類に応じて、長持ちするものと長持ちしないものの二種類がある。長期間保たないエアブラシによるタトゥーはほとんど筆にインクを付けて絵を描くようなものである。長期間保つタトゥーを入れるには針とインクが必要である。特殊な器械を使って、インクをつけた針が肌の中に入れられる。そうすると身体に咲いたように、ドラゴンや炎や歌の一節や特定の誰かの名前が浮かび上がる。この模様を消そうとしたら、レーザーを使わなければならない。タトゥーを入れる際の体のチクチクする痛みに耐えられない人のために特殊なクリームがある。それをつければそれほど痛みを感じないですむ。
タトゥーを入れる手段と言えば今のところ主にSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のFacebookが中心となる。タトゥーを入れたい人たちは、Facebookもしくは電話でタトゥー・アーティストに連絡して日時を決め、それからスタジオないし美容室を訪ねる。パンタ通りのオルインス・タトゥースタジオのタトゥー・アーティストのオリンはプロトムアロ紙の取材に対して次のように言った。「スタジオに来て一人一人自分の考えやテーマを伝えてくる。それに基づいて、デザインを描いてから彫り始めるのです」
モハンマドプルのタトゥー・スタジオ、デザインアートの壁に大きく「ここでタトゥーを入れます」と書かれていた。経営者のワシムによれば、このスタジオとモハンマドプルの「スタイル・ゾーン・サロン」では、エアブラシで描く方式のタトゥーを入れている。この店でシャジャッドというもう一人の青年と話をした。先端が金の針を使って自分でタトゥーを入れたそうだ。
タトゥーについての世間の見方は、宗教的な意見の違いなどさまざまである。「インクミー」スタジオのジョエ・ハエダルは次のように言う。「タトゥーに関してはもっと監視を強めるべきだと思う。特に同じ針を使って複数の人の身体にタトゥーを入れることがないように注意しなければならない。インクの質にも注意を払う必要がある」。ジョエ・ハエダルは、年齢が18歳未満であるとか、糖尿病であるとか、アレルギーであるとか、他の身体的な問題があったら、タトゥーを入れないように忠告していると話した。
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(翻訳者:宗優樹)
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