道路に複数の大きな穴、バスの通行は2年にわたりストップ
2017年07月17日付 Prothom Alo紙
(6月22日付)幹線道路に大きな穴が開いている。中には深さが数フィートのものもある。その穴に雨水がたまり、車などの通行が危険になっている。車両は危険を冒しつつ、スピードを落として通っていくが、穴に落ちて動けなくなる車もある。このような光景は東北部のシレット、コンパニゴンジョ、ボラゴンジョを結ぶ幹線道路で、6月14日に見た光景だ。
この道路を“癌に脅かされた”道と言ったのはオバイドゥル・カデル交通大臣(陸路・橋梁大臣)である。34キロメートルにおよぶこの道路の半分以上が極めて危険な状態にある。バスの通行は2年前から止まったままだ。でこの幹線道路の半分は非常に危険である。2年にわたり、この道路でのバスの運行が停止されている。水曜日にシレットの町からコンパニゴンジョまで行ってみたのだが、11台のトラック、19台のCNG(オート三輪タクシー)、5台のピックアップバン、さらに2台のマイクロバスが故障して動けなくなっていた。故障したトラックの運転手のモディヌッディン・アフマドさんは、石を輸送するためにブランモンバリアからボラゴンジョにきたのだが、帰途車輪がだめになってしまったという。
午後3時ごろにサルティコル地区ではおよそ60ヤード(55メートル)の間に3台のトラック、1台のピックアップそして4台の三輪タクシーが故障しているのが見られた。記者の目の前で、3人の乗客を乗せたシレット行きの三輪タクシーが大きな穴に落ちてしまった。乗客たちが力を合わせて三輪タクシーを道の上に押して乾いた場所に戻したが、水が入ってしまったために運転手はオート三輪のエンジンをスタートさせることはできなかった。
サルティコル地区で故障していたピックアップバンの運転手、マスド・ミヤさんは「幹線道路にできた大きな穴に落ちてタイヤがパンクすることはよくあります」という。またオート三輪タクシーの運転手、アブドゥル・ホクさんは「以前はコンパニゴンジョからシレットまで40分ほどで行けたのに、道路が壊れているために、今では3時間でも行けません。道路全体が病気にかかってしまったみたいです。できるだけ早く直してほしいと思います。穴に落ちる事故が、程度はさまざまですが、毎日起きています」と語っていた。
現場を訪ねて、カクヤルパル、ドパグル、チャリヤ、パゴラムラ, サルティコル, ボルニ、 テリカル, ラスカル、トゥケルバジャル、トイムルノゴル、パルヤバジャル、タナバジャル、ボラゴンジョあたりの道路が一番非道状況であることが見て取れた。これらの地区では道路のアスファルトがはがれ、1メートルを超す深さの穴ができ、またところどころで道路が陥没していた。さらにいたるところに大小さまざまの窪みが無数にある。ただ道路沿いのドパグル、チャリヤ、サルティコル地区の何か所かでは補修作業も行われていた。
街道沿いの住民たちの話も聞いてみたところ、7年にわたってこんな状態が続いているのだという。この道を通って毎日何千台ものトラックが、バングラデシュ最大の採石場、ボラゴンジョとの間を行き来する。またコンパニゴンジョ、ゴアインガート、それにシレット近郊の人々は、シレットの町に行くのにこの道を利用する。こうした人たちは毎日耐え難い苦労を強いられている。この道路はまた、ラタルグルやビチャナカンディなど観光スポットへの通り道となっている。
道沿いのゴアインガート郡シュンドラガオン地区で、農業を営むシャムスッディンさんの話を聞いた。病人、特に妊婦をシレット市に連れて行くことが大変なのだという。車が揺れるため、病院に向かう途中で子どもが生まれてしまうこともよくあるのだそうだ。また道路近くのミトリモホル村在住の日雇い労働者、ボルハヌッディンさんは、道の修繕が始まってもなかなか進まないことに不満を漏らした。住民たちは問題の一刻も早い解決を望んでいる。
「この道ではバスの運行が2年も停止されたままです」コンパニゴンジョ郡のカガイル村に住むロヒム・ボクショさんは言う。「コンパニゴンジョからシレットの町まで、バスの運賃はたったの20タカ(28円)でした。今はバスがないのでオート三輪タクシーで行くしかありません。そうすると150タカから200タカぐらいかかります」。三輪タクシーの運転手2人にもきいてみた。この道を行くと車が傷むので、料金を高くしているとのことだった。
イスラムプルの西部ユニオン議会(UP)のシャー・モハンモド・ジャマルウッディン議長は、「今年になって道路の補修が始まると聞き、住民たちは喜びました。でも工事完成までは3年もかかるそうです。なるべく早く工事を終えてほしいと思っています」と話した。
オバイドゥル・カデル交通大臣は2014年5月にこの道路を視察した際、「この道路は癌におかされた道だ」とコメントした。この時大臣は補修作業を約束した。その約束に従い、41億5千万タカ(57億5千万円)をかけて今年から工事が始まっている。
工事の今後の見通しについて、国の道路局シレット事務所のウトゥポル・シャモント執行技師に聞いた。「今年中に全工程の15%が終わることになっています。工事は迅速に進んでいます。残りの2年間で完成となる予定です。この期間内に工事が終わるよう、我々は請負業者の仕事ぶりをしっかりチェックしています」
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(翻訳者:柏原一俊)
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