投票終了、開票作業進む
2018年12月30日付 Prothom Alo紙


第11回総選挙の投票が終了した。多くの場所で暴力、破壊行為、不正、投票の妨害などがあったものの、大半の議席に関しては平穏に投票が行われたという。
主要野党BNP(バングラデシュ民族主義者党)の候補者のうち約50人が投票をボイコットした。一方与党アワミ連盟は、ほぼすべての選挙区で候補を擁立した。選挙期間中、暴力行為で亡くなった人の多くはアワミ連盟の幹部や活動家だったが、BNPの活動家や一般の人が犠牲になったケースもあった。
投票開始直後の午前中は、お祭りムードの中で投票が行われた。しかしBNPなどの野党側の代理人が、大半の投票所に不在との話が朝から報じられていた。朝のうちに投票所に赴いた有権者は支障なく投票できたものの、11時を過ぎた頃から状況に変化が現れ、投票所には与党支持者ばかりが目立ち始めて一般有権者があまり姿を見せなくなった。
登録を済ませた全ての政党が参加し、今日日曜日(2018年12月30日)の午前8時から午後4時まで、国会の全300議席のうち、候補者死亡のため取りやめとなったガイバンダ3区を除く299議席で一斉に投票が行われた。
投票日当日、全国で12人が亡くなった。死亡者のうち6名がアワミ連盟の地元幹部で、BNPおよびバングラデシュ・ イスラム学生戦線の幹部活動家も1名ずつ死亡した。また複数の場所で100名を超える負傷者があった。ジョショルでは候補者1名が襲撃を受けた。投票箱を強奪しようとした事件もあり、また有権者からも、特に与党の活動家の目の前での投票を強いられた、あるいは活動家に投票用紙を奪われたなどの不満の声があがっている。第11回総選挙の日程は先月11月8日に発表された後、再度調整が行われて投票日が12月23日から12月30日に変更となった。
今回の選挙には計39の政党が参加したが、実質的にはアワミ連盟(選挙用シンボル:船)とBNP(シンボル:稲の籾殻)の間での争いとなった。選挙戦ではアワミ連盟を中心とした14党のモハジョート(大連盟)に対し、BNPが20の政党を率い、カマル・ホセン氏の国民統一戦線と協力して挑む図式となった。今後5年間、どの政党が権力を把握してバングラデシュ運営のかじ取りをするのかは、あと数時間のうちに決まる。
今回初めて、6の議席選挙でEVM(電子投票機)が導入された。EVMによる投票が行われたのは、ダカ6区、13区、チョットグラム(チッタゴン)9区、ロングプル3区、クルナ2区、シャトキラ2区で、選挙管理委員会はこれらの議席の結果は、投票終了後2時間以内で判明するとしている。投票用紙を使った従来の方法による投票の結果の集計にはしばらく時間がかかるが、選挙委員会の幹部は、今夜10時から12時の間までには、国民は次の政権の担い手が誰になるかを知ることができると見込んでいる。
アワミ連盟の党首を務めるシェーク・ハシナ首相は、首都ダカのシティーカレッジセンターで投票を行った後、アワミ連盟の勝利は間違いないと語った。一方ビカルンニサ・ヌーン・カレッジセンターで投票したカマル・ホセン国民統一戦線代表は、選挙が公正に行われれば統一戦線が勝利を握るだろうと報道陣に述べた。
KMヌルル・フダ選挙管理委員長(CEC)は、いくつかの散発的な事件はあったものの、今回の選挙はほぼ順調に行われたとの見解を示した。
投票所での混乱を未然に防ぐため、国軍、警察、RAB(特別機動隊)、Ansar(警察予備隊)、沿岸警備隊、BGB(国境警備隊)から延べ60万8千人が配備され、警備にあたった。

第11回総選挙データ:
投票所:40,183か所
投票用に用意された部屋数:209,312室
有権者数:104,230,677人
男性有権者: 52,572,365人
女性有権者: 51,666,312人
参加政党数: 39
総候補者数: 1,861名
政党の候補者: 1,733名
無所属候補者: 128名

治安維持へ608,000人動員
投票所や選挙区内に配備された軍や他の治安維持部隊から機動隊約60,8000人が動員されたが、その内訳は以下の通り;
警察約121,000人、Ansar約446,000人、村落警察約41,000人。陸軍389郡に414小隊(1小隊は兵士30名。以下同)は、海軍18郡に48小隊、沿岸警備隊12郡に42小隊、BGB983小隊、RAB約600小隊。
さらにRABを含めた約2,000小隊(65,000人)が配備され、各県単位や大都市圏では警察が巡回を行った。
また今回の選挙では、1,328人の治安判事が任にあたり、うち652人が違法行為取り締まり、それ以外の676人が機動隊に配属された。司法判事は640名、122の選挙調査委員会には244名が勤務した。
投票管理作業
66名が選挙管理官となった。うち2名が管区長官、64名が県知事である。選挙管理委員は延べ40,183名で、委員補佐は207,312名、投票所係員として414,624名が任に当たった。
監視官
今回の選挙では81の監視団体から25,900名、OIC・イスラム協力機構およびコモンウェルスから招請された監視官、さらに諸外国の代表合わせて38名がバングラデシュを訪れた。外交官や外交使節官の職員64名、また在バングラデシュ大使館や外国機関で勤務している61名が監視員となった。

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(翻訳者:大角麻亜紗)
(記事ID:799)