出生証明書がジェンダーニュートラルに
2019年01月05日付 Prothom Alo紙

ニューヨーク市では、この新年にジェンダーアイデンティティについての新しい条例が施行された。1月1日から始まる条例により、新生児の出生証明書に男性、女性、またはどちらにも属さない性という記述が使用可能になる。
これまでは出生した新生児については、男性(M)または女性(F)の文字で区分されていた。今後誕生する新生児の出生証明書には、どちらにも属さない性を表わす文字(X)が使用できる。以前に発行された証明書についても、別の性別の識別記号を希望すれば変更できるようになる。
ニューヨークでは2014年以降、第3の性や同性愛者の人々は自分の性別を変えることができるようになった。そのためには医療診断書と宣誓供述書が必要だった。今後はそれらの必要がなくなり、ただ自分で宣言すればよい。
ニューヨークのデブラシオ市長は、「トランスジェンダーを含むジェンダーアイデンティティについて誰がどのように認識されるかは全く個人の問題です。ニューヨークでは誰もが自分の尊厳を認められる平等な機会を得ることができます」と述べた。
アメリカの他のいくつかの州でも、最近はジェンダーアイデンティティについてこのようなリベラルな条例が導入されている。過去30年間、同性愛者を支援する運動を継続してきた複数の市民団体は、このことを運動の成果として見ている。
新生児の両親が望むならば、子供の性別として「X」を選ぶことができる。1月1日、ニューヨーク市保健局はこの新しい条例の施行を発表した。ビル・デブラシオ市長とコーリー・ジョンソン市議会議長が、昨年6月にこの条例案を提出した。そして同年10月に、この条例は議会で可決された。
市保健局はこれに関する声明で、ニューヨークで生まれた人々は、性別を変えたければそれについての公証人宣誓供述書を提出する必要があると述べた。公的支援のため、宣誓供述書のサンプルがオンラインで提供されている。保健局によれば、出生証明書には長年の間一般的に性別が記されてきたが、出生証明書に記載されている性別と、その人自身の性認識がしばしば一致しないことがあったという。このことを考慮し、保健局は出生証明書に自由な性別選択ができるようにした。
このことについて、コーリー・ジョンソン市議会議長はこう述べた。「あなたが誰であるか、それはあなた以外誰も言うことはできません。それを決定する唯一の権限はその人自身にあるのです。これからはこの条例によって、ニューヨークで生まれた人々は自分のアイデンティティを自分の望み通りに掲げることができるようになります。この条例を実現したことを、私は誇りに思います」

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(翻訳者:佐々木朱里)
(記事ID:842)