67歳で読み書きを学ぶ
2019年11月08日付 Prothom Alo紙


 ルシア・ベゴムさんは御年67歳の小学4年生だ。小学校の正規の生徒で、クラスでは他の生徒たちと成績を競っている。試験で良い成績をとることもあれば、少し下がってしまうこともある。
 昨年、3年生の時の試験では10歳の同級生、ジャンナトゥル・フェロドウスさんがルシアさんを上回って1番を取った。その前の年に1番だったルシアさんは2番となった。
ルシアさんはしかし、5年生の学年末テストではよい結果を出すと宣言している。その目標に向けて勉強に励んでいる。子どものころ育った村には学校が無かったので勉強する機会を得られなかった。字は全く読めなかったし、宗教について学ぶこともできなかった。だからこの年になって勉強を始めたのだ。現在、ルシアさんは4年生で、さらに上級の学校に進学するのが夢だ。
 ルシアさんはジェナイドホ県ハリナクンダ郡に住むアブル・ホセンさんの妻だ。息子が一人、娘が一人いる。二人ともすでに結婚している。息子のゴラム・モストファさんの二人の娘、ファルハナ・モストファさんは10年生、妹のファルジャナ・モストファさんは3年生だ。ルシアさんは郡の公立シシュコリビッダニケトン小学校の正規の生徒だ。
 先日の木曜日、記者がシシュコリビッダニケトン小学校を訪れてみると、ルシアさんは4年生の教室で同級生たちと授業を受けていた。一番前の席に座り、横には優秀な生徒であるジャンナトゥル・フェロドウスさんとリミ・ロホマンさんが並んでイリヤス・ホセン先生の授業を受けていた。記者が教室に入っていくと、他の生徒と同じようにルシアさんも立ち上がって挨拶をした。それから皆と一緒に着席した。
ルシアさんはクシュティア県のブリッティパラ地区にあるボゴバンノゴル村に住んでいたという。父親の名はタハジ・ウッディン。結婚したのはわずか15歳のとき。当時は女子がわざわざ遠くまで行って勉強するようなことがなかった。家族の元から離れて遠くで暮らすこともなかった。生まれ育った村には小学校がなく、そのため学校へ行けなかったのだ。結婚後はずっと家のことをした。夫は勤めをしている。ルシアさん夫婦には娘と息子、そして孫もいる。夫は少し読み書きができる。ルシアさんだけが教育の機会に恵まれなかった。自分で手紙を読むことはできないし、コーランを読んでも意味を理解する事ができない。それで読み書きを学ぼうと思い立った。読み書きができないまま死にたくないと思ったのだ。
ルシアさんによればまず2015年に幼稚園へ入園、1年後に1年生になった。そして正規の生徒として毎年学年末試験を受けて進級を続けてきた。前年は(成績に基づく)出席番号が1番だったが、今年は2番となった。

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(翻訳者:岩崎舞)
(記事ID:859)