教科書をもらえなかった子どもたち
2020年01月03日付 Prothom Alo紙


新しい年が始まった水曜日、全国の小中学校では、生徒たちに今年の教科書を配布する行事が盛大に行われた。しかしディナジプル県ビルゴンジョ郡ボロカラにあるLSS私立小学校の生徒たちは、その喜びを味わえないでいる。
同校の校長と運営委員会の委員長は水曜日、郡長(UNO)と初等教育管理官あてに法的通知を発送した。他方UNOは校長が教科書の件で訪れてきたことはないと語っている。
学校が作成した名簿によれば、LSS公立小学校には現在幼稚園から最高学年の5年生まで113人の生徒が在籍している。また2015年以降は、修了試験実施の資格も与えられている。18年と19年には修了試験の合格率は100%だった。
同校の記録によるとこの学校が開設されたのは1990年。オランダ政府の経済協力によるプロジェクトのもとでのことだった。村に住むラール・バブという人が約450平方メートルの土地を提供した。プロジェクトの期限が終了した1999年以降は、学校運営委員会がプロジェクトの主催者から学校運営の責任を委託された。2015年になって学校の公立化の話が持ち上がると、土地の所有者であるラール・バブ氏はその案に反対を表明し、土地の返却を求めて裁判所に提訴した。裁判所は、最終的な決着がつかない間に子どもたちの学習に支障が生じないようにとの命令とともに、学校の運営とともに教科書配布に何らかの支障を生じさせることへの一時的禁止令を出した。それにもかかわらず今回、この学校の生徒たちのもとには教科者が届かなかったのだ。
生徒の保護者の一人のプロティマ・ラニさんは「息子がこの学校を卒業し、今はカレッジに進学しています。娘もこの学校に通わせています。今4年生です。他の学校の子どもたちは教科書をもらえたというのにこの学校だけには来なくて、娘は悲しんでいます」と話す。
同校のジンナトゥン・ネサ校長はプロトム・アロ紙の取材に次のように答えた。「今年は111人の生徒用に教科書の申請を初等教育局あてに出しました。しかし郡のポリトシュ・ラエ教育管理官補(ATO)からは、私どもの学校には教科書を授与することはできない、と言われました。UNOからの禁止されているのだそうです。その後UNOに会いに行ったところ、まず学校の問題を解決してから来るように、本を渡すのはその後だ、と言われました。さらに学校運営委員長、ユニオン議会の議長や議員とともにUNOと会見しましたが、それでも教科書は教科書授与に同意しませんでした」
UNOのモハンモド・ヤミン・ホセン氏はこの件について、「学校の住所について、前回の申請と今回の申請で齟齬があるため教科書授与が行われないことになった。さらにこの問題について学校側から何らの連絡もない。校長がこちらに来れば教科書はもちろん授与する」としている。

教科書を有償配布した教師に処罰
一方、移動裁判所は教科書と引き換えに金銭を受け取った容疑でビロル郡カムデブプル高校のモハンモド・セリム・ホセン校長を罰金刑に処した。昨日木曜日の正午ごろ同郡のジャベル・モハンモド・サヤブコミッショナー補(土地担当)は同校長に対し、2万5千タカの罰金支払いを命じた。

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(翻訳者:カーン星)
(記事ID:862)