ジンナー廟の周囲でもチャイナ・カッティング?*
2020年05月13日付 The daily Jang紙

カラチでのチャイナ・カッティングが初めてお目見えしたのは2006年の北ナーズィマバードであった。これが見る見るうちに網のようにカラチ全域に拡がっていった。サルジャーニー・タウン、北カラチ、グリスターネ・ジョウハル、グルシャネ・イクバール、マリール、マフィアの視線の向かった先にはどこでも区画割りありという具合である。チャイナ・カッティング・マフィアは公有地を存分に掠め取った。ある推計によると過去15年で8000を超える区画がチャイナ・カッティングの食い物になったとしており、カラチ開発公社は、自分の土地を放棄を余儀なくさせること(=奪還)に失敗している。過去何年もの間権力の座にあった政党のバックアップと警察の組織の中に必ず存在する「ガンのような連中」の示し合わせで福祉用の区画にも無慈悲に手が付けられていった。これが一線を越えたのは、チャイナ・カッティング・マフィアがジンナー廟さえも容赦せず、廟の周りのこれに隣接する土地に強奪の手が及んだ時であった。これに対しNAB(=国家責任追及局)の議長が昨年12月にジンナー廟の周囲での違法建築物に注意を払った。この点でNABの言い分は、ジンナー廟の前でSBCA(=スィンド州建築管理公社)の法律の違反がなされている疑惑があるというものである。その調査の命令はNABカラチ支部の長官に出された。5ヶ月が経過した今、NABはNABカラチ支部にジンナー廟の前及びその周囲でのチャイナ・カッティング及びコスモポリタン・ソサイエティー(不動産会社)による違法建築物疑惑に関して、今までになされた調査の報告を求めた。調査機関による措置の後にカラチ開発公社の元長官やチャイナ・カッティングに手を染めた職員、マフィアの手先が処罰されるところとなったが、今もコーランギーやサルジャーニー一帯ではチャイナ・カッティングが続いている。チャイナ・カッティング・マフィアに対して取られるところの措置がただジンナー廟に限定されるのではなく、全市に亘り福祉用の区画に手を出したところは全て放棄を余儀なくさせること(=奪還)を期待する。

*訳注:チャイナ・カッティングとは、イルファーン・フセインによると、「公園や公共施設用地から小口に土地を掠め取り、住宅及び商業用物件に区画整備した上、これを売却して巨万の富を手にするMQM(=統一民族運動)が先鞭をつけた手法」(https://www.dawn.com/news/1327034) のことであるという。

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(翻訳者:森田美穂)
(記事ID:881)