ディリープ・クマールとラージ・カプールの先祖代々の邸宅が政府に接収
2021年06月02日付 The daily Jang紙

県行政長官は所有者の異議を却下した。ハイバル・パフトゥーンハー州政府は県行政当局の支援により、両邸宅の所有権を接収した。
次段階において、邸宅を修復し博物館に変える予定である。――アブドゥッサマド考古及び博物館局長

ペシャーワル(アルシャド・アズィーズ・マリク):-ペシャーワル県行政長官は、インド映画界のレジェンド俳優たるディリープ・クマールとラージ・カプールの先祖代々の邸宅の政府の所有権への移転に向けて裁定を発表した。これを受けて、夜半州政府は上記の各々の邸宅を接収した。どちらの屋敷の所有権も考古及び博物館局長の名義に変更された。考古及び博物館局は県行政当局の支援により両方の邸宅の占有権を獲得した。パキスタン正義運動ハイバル・パフトゥーンハー州政府は2020年に両邸宅を購入の上、博物館に改装するとの決定を行った。ペシャーワル県行政長官事務所発行の2通の書簡によると、ペシャーワル考古及び博物館局は両邸宅を購入する決定を行い、これを受け、「1894年土地収用法」4条、6条、17条を適用し、所有者に対しては異議申し立てを提出するよう最終的な通知を出していた。双方の邸宅の所有者は2021年5月18日までに異議を提出するように指示されていた。双方の邸宅所有者は家屋の売却を拒否しつつ、異議申し立て書を提出した。しかしながら、県行政当局は所有者の異議申し立てを却下しつつ裁定を発表したのである。ハーリド・マフムード・ペシャーワル県行政長官はディリープ・クマールの邸宅の価格を805万6千ルピーと査定した。ディリープ・クマール邸の面積は4マルラー(面積の単位)で、キッサーハーニー・バザール裏手のフダーダード街区に位置している。他方、ラージ・カプール邸の価格は1500万ルピーと査定したが、面積は6マルラーで、ダキー・ダールガラーン(街区)に位置している。双方の邸宅の所有者達はこの裁定に対して異議申し立てがあれば、裁判所に訴えることができる。考古及び博物館局長は本紙に述べた、「我々はどちらの邸宅をも接収しました。政府は自身の約束を果たして見せてくれた訳です。」と。曰く、「過去には単に発表がなされるだけで、実際的な措置は取られたことはありませんでした。ですが、現政府は全ての法的な措置を実行した上で、邸宅を収用してくれました。次段階では邸宅を元の状態に修復し、博物館に改装する予定です。そのための資金は用意してあります。」と。
ちなみに、ラージ・カプール邸の所有者であるバルカト・アリー氏は異議申し立て書を提出する中で、このように述べた。「この不動産はかつてワクフ物件に定められ、1968年に公開の競売にかけて売却に付され、故ハージー・フシュハール・ラスールがこれを落札購入しました。しかし、その後ハージー・フシュハール・ラスールは上記の不動産を当異議申し立て者に売却したのです。その購入に係わる記録は全て手許にございます。」と。同元所有者によると、上記の不動産は極めて高価で、価格は10億ルピーを下らず、その支払いは政府にとって重荷になるであろうとのことである。ダリープ・クマールの邸宅の所有者であるグル・ラフマーン・マへマンド、カーシフ・ナスィーム、アブドゥル・ジャリール・ファキールの3氏はペシャーワル行政長官に宛てた書面による回答の中でこう述べた、「上記の邸宅は全く古建築などではありません。なぜなら、自身の価値を既に失っているからです。また、この家屋は極めて劣悪な状態で、がれきの山になり果てています。中に足を踏み入れることも不可能で、安全な家屋に作り変えることなどとても出来ません。それでもなお州政府に上記の家屋を購入するつもりがあるのならば、少なくとも3億5千万ルピーに加え当然掛かるところの15%の不動産取得税及び市場価値との差額をも支払うべきです。」と。

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(翻訳者:加藤彩)
(記事ID:957)