受刑者の権利
2021年06月07日付 The daily Jang紙

ラホール・キャンプ刑務所の受刑者たちがパンジャーブ州首相に宛てて1通の公開状を認めた。この中で、受刑者たちに対する植民地時代を彷彿とさせる非人道的な待遇並びに嘲笑や侮辱の行為、暴行に歯止めを掛けることに加え人権や刑務所の中での暮らしの向上を要求しつつ、英国のように最新の刑務所規則の実施や改善に関しての諸提案が出された。また、それらを実行に移すことを確実にすることが強調された。4部から成る公開状を実際に認めたのは、ラホールキャンプ刑務所の受刑者たちに違いないが、これは現実には我が国の全ての刑務所の受刑者たちの声でもある。その声に対して、パンジャーブ州政府は勿論のこと他州の政府もまた早急に留意しなければならない。
この書簡では、様々な欠陥が指摘され、それらの改善が要求されているが、それらは連邦政府にとっても思案のしどころである。たとえば、要求の1つはこうである。すなわち、裁判が終わっていない未決囚は既決囚とは扱いを別にするように、なぜなら、法的に彼は刑が確定するまでは無罪であるから、と。またこうもある。すなわち、パキスタンは国連の定める規準を批准している。これに従えば、「刑務所制度の中で受刑者とそうではない自由人との生活レベルの差が極小となるようにしなければならない。何らかの罪を犯した者に罰を与えることの狙いは、同人の矯正でなければならない。ところが、残念ながら、我々の制度においては、誰かを刑務所に送ることは、その人物を拷問の中に陥れることであると理解されているのである。口を開けば罵倒され、暴行を受けたり、承認済みの便宜が剥奪されたままであることなどは、受刑者の矯正どころか、同人の心の中に犯罪の新しい芽を育てることと同義である。したがって、概ね刑務所から出所したこの様な待遇を甘受した受刑者たちは、それ以前よりも危険な存在となっているのである。
ラホールキャンプ刑務所の受刑者たちの書簡は、その点から、為政者たちの目を見開かせるに十分であるに違いない。その中でなされた諸提案を度量広く検討し、それらを実行に移す必要がある。

Tweet
シェア


原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


(翻訳者:加藤彩)
(記事ID:961)