カワイルカの繫殖する種
2021年07月17日付 The daily Jang紙

インダス川に生息する固有のカワイルカは、種の絶滅の危機に瀕していたが、現在では、漁師たちの組織化された支援を受けて、繫殖が確認されるようになっただけでなく、パンジャーブ州南部の180㎞(110マイル)に及ぶ流域区間において、カワイルカたちの往き来する様や水から口を出し呼吸する姿もまた、同河川の両岸で常に見られる光景となっている。
 のこぎりのような嘴が特長的なこの種のカワイルカは、かつてはヒマラヤ山脈からアラビア海まで泳いで自由に往き来していたものであった。しかし、何十年にも亘る汚染と人工的に設けられたダムのせいで、カワイルカにとって安全な生息地はなくなり、その一方で、その生息数は乱獲のために減少の一途を辿った。そして、水生環境の専門家たちがその絶滅の危険性に警鐘を鳴らし始めていたのであった。この関連で様々な対策の必要性が取り沙汰されていたが、その中には、漁師たちを組織化する複数の提案も含まれていた。漁師たちを組織化し、カワイルカのレスキュー・チームを組織することを含めた幾つかの措置の結果は、インダス川の一部区間でカワイルカが繁栄するという形で結実した。また現時点で、流域の110マイルに亘る区間においてカワイルカの幾つもの群れが確認されている。
 カワイルカ保護の対策は賞賛に値するものである。しかし、インダス川の水を汚染から守ることや、魚類を含めた水生生物を無責任な乱獲から守ることへの対策もまた注意を要するものである。全世界的に川や海の水質を透明に保つことに対して、特別な注意が払われている。なぜなら、これらの水は人々に働く場や食糧、健康的な環境を与えてくれるからである。私たちは私自身が河川の水を透明に保ち、より役立つものとすることにどこまで成功しているかを検討しなくてはならない。何年も前に、ある司法調査委員会が河川の水質の保護及び維持という観点で幾つかの指示を出したことがあるが、それらの実施状況が確認されれば何といいことであろうか。

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(翻訳者:加藤彩)
(記事ID:980)