雨水備蓄の輝かしい試み
2021年09月06日付 The daily Jang紙

気候変動につれて世界中で水不足を巡る問題が増加の一途を辿っている。そのため,将来「青いダイヤ」すなわち水資源を巡って幾つもの戦争が起こるのではないかという懸念も珍しいものではない。パキスタンはこの点では筆頭に挙げられる国の1つである。パキスタンとインドの間で水利権問題が独立直後から持ち上がっており,その問題はスィンド流域協定という形で解決への努力がなされたが,インドはこの協定を反故にし、パキスタンに帰属した河川にダムを建設し、パキスタンの水資源を掠め取り、自国の何百万エーカーもの荒蕪地を灌漑した。対照的に,パキスタンでは,同規模の農地が荒れ放題となった。このような状況下で,雨水を無駄にせず備蓄することに成功した試みに関するニュースは,疑いもなく希望の一筋の光であり、それは,私達にも自分たちの将来への不安が影を差し始めているということを示唆している。ラホールでの雨水備蓄計画が一旦成功した後,更に地下備蓄タンクの設置が承認され,そのような雨水備蓄タンク2基が設置されようとしているところである。しかも,更に6件の計画が早急に着手されるだろうとの話である。こうして,単に大量の水を備蓄して、これを活用できるのみならず,街路が冠水することがなくなり,人々は不便から解放されるようにもなる。貧困の撲滅において,水の十分な供給がどれの重要性を持つかは説明の必要もない。国民経済の大黒柱であり,水不足が原因で悪影響を受けている農業は、最大限の水資源の備蓄ができれば、躍進のより良い機会に恵まれることができる。また,安価な水力発電には,地下水の貯蓄に加え可能な限り多くのダムの建設も必要である。ラホールでの輝かしい雨水備蓄の試みを,全土で,特に砂漠地域で開始させるべきである。そうすれば、パキスタンは水不足を克服し、旱魃とは永遠におさらばできる。

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(翻訳者:藤井文美)
(記事ID:981)