パキスタンの大気汚染
2021年11月20日付 The daily Jang紙

「汚染の酷いパキスタン」から、健康的な環境の要素をはらむ「緑溢れるパキスタン」というゴールへと向かう旅は、植樹キャンペーンの形において既に始まっているといえども、町や村から塵芥を一掃し、苗木を保護し、樹木の盗難や伐採を防ぐことを含め、様々な措置に神経を集中することなしに望ましい結果は得られない。国連の何年にも亘り出されてきた報告や今月グラスゴーで開催された世界指導者サミットにより、地球温暖化を防ぐ措置の必要性が浮き彫りにされている。その一方で、ラホールは、今回のレポートにおいても世界における大気汚染の深刻さという観点で、インドの首都ニューデリーに次いで2番目に深刻な都市であると言われている。パキスタンの他の多数の都市の状態も大して変わらない。ラホールの深い霧と視界不良のせいで起きる状況に関しては次の例を見れば察しがつこう。すなわち、4歳の子供がコロナ感染の疑いで病院に連れて行かれたが、医者たちが言うには、スモッグが原因の肺炎のせいで、高熱、せき、呼吸困難に陥っているというのである。学校では、子供たちの目が赤くなっているように見えて、絶えず咳をしている。ラホール高等裁判所では、スモッグの防止を求める申し立ての審理の最中に、法廷はパンジャーブ州政府に対し、民間企業の半数の従業員は在宅勤務をするよう通知を出すように命じた。パキスタンの多数の都市がインドからもたらされる異常なほどの汚染に見舞われていることも明白である。このため、イスラマバードとニューデリーは双方の国民の福祉のため相互の連絡を通じた共同措置について検討する必要がある。国内のディーゼル車の黒煙の拡大を防止し、工場の化学廃棄物の河川投棄や海洋投棄を阻止するための措置も講じる必要がある。しかしその一方で、植樹キャンペーンで植えられた苗木の保護、森林火災防止のための効果的な対策も不可欠である。

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(翻訳者:上田ファーティマさくら)
(記事ID:1012)