イスラーム・イデオロギー評議会の決定
2021年10月29日付 The daily Jang紙

イスラーム・イデオロギー評議会IIS(Islamic Ideology Council)は、225回目の2日に亘る会合で、2020年 (修正)刑法大統領令に基づくレイプ犯を去勢する法規定は反イスラーム的であり、代替の刑罰が考案されるべし、と述べた。ちなみに、2020年12月15日、大統領アーリフ・アーラヴィー博士は、国内のレイプ事件の撲滅やその方面の刑事事件のスピードアップ化のために反レイプ (調査及び裁判) 2020年大統領令を正式に承認したのであった。これに基づき、犯人を去勢する前に彼の同意を得るという条文は削除された。
女性や幼い児童に至るまでレイプした後に殺害するという全国的に抗議の嵐を呼び起こした様な複数のぎょっとする事件が起こったのも事実である。6歳のザイナブちゃん殺害事件では犯人を公開の絞首刑に処すべきだとの国民的要求が起こった一方、ラホール・スィアールコート高速道路上で女性をその子供たちがいる前でレイプした事件では、このような犯人は本人の同意を得ることなく去勢すべしという意見が持ち上がり、それが反レイプ2020年大統領令に採用された次第である。

しかし、この種の反応はこの国の法律のみならず、イスラーム法をも手掛けるイスラーム・イデオロギー評議会の中にもあった。イスラームとは1つの完結した生の規範であり、それは社会における平和の樹立(?)及びその刑罰を侵すことに対する刑罰の軽重を定め、その説明も存在する。クルアーンやハディースでは、いかなる人物に対しても婚外交渉の事実の確定に対し石打ちの刑は存在するが、その人物を去勢するという刑罰は存在しない。恐らくこのため上記の刑罰を反イスラーム的だと断じ、他の効果的な刑罰の実施が取り沙汰されたのであろう。レイプのようなおぞましい犯罪の抑止のため、我々はただ効果的な刑罰の実施のみならず、イスラームの教えを普及させる必要性もある。そうすれば神への畏れと罰により誰もこのような犯罪に手を染めないであろう。

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(翻訳者:鈴木絢子)
(記事ID:1013)