基本的公共サービスの便宜が欠如した農村地帯
2021年11月14日付 The daily Jang紙

パキスタン統計局は2020年の人口統計に照らして1つの報告書を提出したが、その中で、国家の64%を占める農村人口に対する保険、教育、その他の公共サービスの不足という点から非常に残念な事実が指摘されている。驚くべきことに、近代的とか発展を遂げたとか言われる時代において、我が国の約2億2千万の人口のうち1億4千万の88%の人々が暮らす村々には病院や診療所がないのである。90%の農村地帯には下水システムがなく、59%には確りした排水設備がない。農村部の26%の住居にはトイレの設備がない。これほどの大きな人口の3分の1の住宅は焼レンガ造りでなく、54%の村内の路地は未舗装である。バローチスターンでは75%の家屋が泥造りであり、村内の91%の路地が未舗装である。2020年の人口統計によると2008年から2020年までの12年間の間学校や診療所の数の増加がはほとんどないに等しいと記録されている。同期間BBMS(=医学士の資格を持つ)の医者の数が11%から9%に減少している。村落に食料を届け、住民の往来のための交通手段が不十分なことも、思案のしどころである。都市では公共サービスの問題は政治的、社会的諸団体が取り上げている。ところが、村の状況となるとこれを顧みる人は皆無なのである。国会議員たちも票集めのために後進の農村地帯に足を向けることは滅多にない。その方面には国会議員たちは自分の代理人を選定しており、自身は都市からは離れないのである。そのため貧しい農村部の暮らしの困難や課題は、国会議員たちの耳にはほとんど届かない。このような現状に対して政府は村の発展に特別注意を払い、それらの地域の公共サービスを調整することが必須である。国家の圧倒的多数の人々を特に保健や教育サービスから疎外されたままにすることは冷酷な行為である。

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(翻訳者:中間暖)
(記事ID:1014)