フンジェラーブ峠の国境再開
2023年04月04日付 The daily Jang紙

フンジェラーブ峠はパキスタンと中国の両国間通商において基本的な、しかもCPEC(=中パ経済回廊計画)を見据えれば1つの重要な足掛かりの地位を獲得している。シルクロードは人々の往来と相互の通商という点で両国を繋ぐものであるが、ギルギット・バルチスタン州のスーストの税関当局によれば、同地点を通じて毎年平均2,000から2,500台もの貨物コンテナがパキスタンに運び込まれ、殆んど同量の輸出貨物がそこを通じて運び出されるという。コロナ禍のせいで2020年にフンジェラーブ峠の国境は閉鎖された。先頃中国からパキスタン政府に届いた書簡では2023年の4月3日から国境を再開するとのことである。ある推計によればパキスタン政府は関税に限ってもこの3年間で170億ルピーを超える損失を蒙ったという。両国の当局により貨物の輸送に当たり全ての必要措置を完了せよとの指示がなされた。そこで、この地点を通過する人々のコロナのワクチン接種は必須である。パキスタン、中国の両当局者は双方の国民の便宜のために現地でその用意を確保した。シャハバーズ・シャリーフ首相は喜びを表明しつつフンジェラーブ峠の国境再開はCPECの進捗のペースを速める上での障害除去に相当すると見立てた。フンジェラーブ峠は海抜15,400フィート(=4693.92m)である。毎年冬期には激しい降雪のせいで4月1日までの4ヶ月間国境は閉鎖される。2006年に始まる自由貿易協定が両国の通商関係を強化する上で極めて重要なことは明らかである。目下世界の60%を超える通商は関係国間相互の、しかもローカルな協定に基づいて行われている。ドルの今般の長期に亘る危機を考慮してパキスタンはフンジェラーブ峠を通じた通商から最大限の利益をあげるべきである。そのためには輸出産業の良好なパフォーマンスを維持することが第一条件であるが。

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(翻訳者:齋藤圭太)
(記事ID:1099)