パキスタン人女性登山家に敬礼
2023年05月16日付 The daily Jang紙

精神的にも肉体的にも疲れを知らず、不眠など物ともせず、常に食の問題に直面し、殊にマイナス30度から40度の極寒の中で連続して何日も平気でいられるのは登山家ならではの持ち味である。一歩一歩進む毎に死がその顔を見せる試みの成就を目指して、世界中から毎年何千人もの数の人々がこれに挑む。その内、成功に恵まれるのは極一握りである。パキスタン人女性たちが、その登頂に成功した国々の中に我が国を仲間入りさせるために払った努力は、他と比較しても確かに何倍もの困難を孕むものであることは想像に難くない。我が国の登山家ナーイラ・キヤーニー女史は8849mの世界最高峰エベレストを制覇した。これを受けて彼女は標高8000m級の5つの峰を制覇した最初の、そしてエベレストに登頂を果たした2人目のパキスタン人女性登山家となった。彼女は2021年に標高8035mのガッシーャブルムⅡ、2022年7月に世界で最も登頂に難易度が高く、世界第2の最高峰たる標高8611mのK2、そして本年度には標高8068mのガッシャーブルムⅠ、標高8091mのアンナプルナを踏破するという快挙を成し遂げた。彼女に先立ちサミーナ・ベーグ女史が2013年に既にパキスタン人女性初のエベレスト制覇を果たしており、同女史は七大陸全ての最高峰を制覇するという栄誉も獲得している。エベレストはその地形やルートの点でK2の如き世界第2位の最高峰と比較して容易なターゲットと位置付けられているが、これを制覇したパキスタン人登山家はこれまでのところ僅か4名であり、ナーイラ・キヤーニー女史は2人目のパキスタン人女性登山家として自らの名を刻むという名誉を得たのである。パキスタン・アルペン・クラブによれば、ナーイラ・キヤーニー女史はガッシャーブルムⅡを制覇した最初のパキスタン人女性登山家として注目されるのみならず、標高8000m超級の5つの峰の制覇という栄誉も保持しているという。国民は彼女の偉業の数々を誇りに思う次第である。

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(翻訳者:増田志帆)
(記事ID:1121)