何もしないことがなぜ重要な仕事なの?
2024年07月07日付 Prothom Alo紙


クリエイティブな仕事においては忙しくあれ、というアドバイスを私たちはよく耳にしている。忙しく過ごす以外の選択肢はない―私たちはこの話を聞くのにも慣れっこだ。しかし、何もしないこと、又は目的もなく時間を過ごすことがどれだけ重要であるかを、我々は知っているだろうか?デンマークの言葉である「ヒュッゲ」は、寝ないでリラックスする、という意味である。その後に、スウェーデンの「ラーゴム」という概念が登場した。ラーゴムは抑制という意味である。ゆっくり、ゆったり生活するということに、ラーゴムという言葉が使われる。そして現在では、「ニクセン」が流行っている。オランダのこの言葉は何もしない又は目的もなく時間を過ごす、という意味である。
ニクセンとは?
CSR centrumはオランダで労働者のストレス管理に取り組んでいる。当組織は、労働者らがストレスなく生活することを簡単に出来るよう様々な施設の労働者といろいろな種類のワークショップを実施している。CSR centrumの常務のカロリン・ヘミングは、「ニクセンは、仕事の合間に何気なく少し散歩してくることでもある。」という。「遠くのどこかを見つめたり、窓のコーニスで雨を見たり、あるいは歌を聞いたりする。重要な点は、このようにまったく目的のない行動をすることである。これは一種の芸術である。ニクセンの実践は私達にとても重要だ。」
オランダのエラスムス・ロッテルダム大学で、幸福について教鞭をとるルーク・ベンホーベン教授は、ニクセンは頭を働かせないで落ち着けて、解放のプロセスの中にいるということである、と教える。心の重荷を解放するプロセスである。心から、ストレスを取り除く。そうすること新しくクリエイティブな仕事に集中するのが簡単になる。
朝に花を摘んだり、自然やペットと過ごしたり、旧友とおしゃべりをしたりすることもニクセンになる。子どもたちと過ごすこともまた、ニクセンの素晴らしい例である。ニクセンで重要なことは、不安から解放されたり、リラックスのプロセスに自身を置いたりすることである。すべての人がこうはできない。忙しくすることは私たちに染みついていて、どのようにして何もせずに時間を過ごすかを、私たちは忘れてしまっている。しかし現在、生活様式を変えるのには、「ニクセン」この選択肢しかないのだ。
ニクセンはなぜ重要なの?
①すべての人が現在、一息つくことを望んでいる。ニクセンの結果、心の重荷が軽くなる。
②新しい仕事に集中するのが容易になる。
③仕事の質が向上する。
④心の重荷が軽減して、よく寝られるようになる。様々な身体合併症を避けられる。
⑤仕事の合間に休憩するときに、私たちの脳ではそれまでに蓄積された情報を「処理」している。結果、後でさらなる情報を蓄積する場所を作られる。だから、仕事の合間には、何もしないことで、実は仕事によりよく取り組める。
⑥ニクセンの間には、あなたの頭には新しいアイデアが蓄積される。簡単に多くの問題を解決していく。

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(翻訳者:加藤舞)
(記事ID:1167)