パキスタン人登山家の栄誉

2022年05月09日付 The daily Jang 紙
情熱さえあれば、万年雪に覆われた高々と聳える山々も頂上の制覇において障害とはなるものではない。登山は一種の熱狂とこの上ない熱意を要する活動であり、誰もが出来るというものではない。天を摩する高い山々は人間に挑みかかって来るが、人間もまたその挑戦をうろたえることなく受けて立つ。ムハンマド・アリー・サドパーラーもこのような登山家の1人であった。彼は冬に予備の酸素ボンベを持たずエベレスト登頂を果たした。彼は首尾よく8つの8000メートル級の峰々を制覇した登山家の1人に数えられ、1年で4つの峰を制覇するという前人未到の快挙を打ち立てた。昨年2月山々の制覇に向かったこの偉大なる登山家は雪に埋もれて帰らぬ人となった。しかしながら、パキスタンには能力と熱情が欠けることはない。サルバーズ・ハーンもムハンマド・アリー・サドパーラーの果たし得なかった夢を実現し、パキスタン人を鼻高々としてくれた登山家の1人である。彼は8000メートル級の10の峰々を制覇するという快挙を成し遂げたパキスタン初の登山家にして、冒険家である。ちなみに世界には8000メートル級の峰は14座である。サルバーズ・ハーンはフンザ出身で、土曜日の朝、ネパールのカンチェン・ジュンガ峰に登頂し、快挙を成し遂げた。この峰は高度8586メートルである。現在の彼の目標は8000メートル級の峰を全て制覇することである。サルバーズ・ハーンは現在32歳で、2016年に登山家としてのキャリアを開始した。サルバーズ・ハーンは山頂に到達後の会話の中で同国人から寄せられたぬくもりへ感謝を述べるとともに、安全なる下山を祈ってくれるよう求めた。彼はパキスタンにおける登山家の発展と振興のために働き続けるとも決意を表明した。サルバーズ・ハーンが自身の夢を実現することに成功することが期待される。その夢とは全てのパキスタン人登山家が望んでいるところのものである。


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翻訳者:中川雅茂
記事ID:1065