ババジャン国務大臣、EU加盟交渉委員会メンバーを発表(Radikal紙)
2005年10月13日付 Radikal 紙
EU加盟交渉の先頭に立つババジャン国務大臣が動き出した。加盟交渉を担当する交渉委員会は5つの組織から構成された。EU事務局の新代表にはオウズ・デミラルプ前EU常任代表大使が選ばれた。
EU加盟交渉は、10月20日に科学技術に関する交渉でスタートをきる。そのEU加盟交渉で先頭に立つババジャン国務大臣は、昨日記者会見を開き、交渉委員会及びその構造、プロセスを発表した。EU事務局、外務省、国家計画機構、首相府、EU常任代表の5つの組織が交渉を担当する、と述べたババジャン国務大臣は、「しかし、(この5つの組織だけではなく)、すべてのトルコのNGOから大学に至るまで、皆に協力をお願いしたい。皆がEUプロジェクトに参加することが、我々を成功に導くだろう。もしも、「EUは私の最優先業務だ」といわないような官僚と作業をいっしょにやろうものなら、成功はおぼつかない」と話した。
■「首相はリーダー、外相は実質責任者」
ババジャン国務大臣はEU事務局長に、ムラト・スンガル氏の後任としてEU常任代表の任期を終えてアンカラに戻るオウズ・デミラルプ氏を任命することを明らかにした。エルドアン首相を交渉委員会のリーダー、ギュル外相を実質責任者とし、自らは調整役を務めることを表明したババジャン国務大臣は、交渉委員会で自身を補佐し、「推進運営委員会」のメンバーとして全職務を担当する5人を次のように紹介した。
オウズ・デミラルプ(EU事務局大使)、リュトゥフィ・エルバン(国家計画機構事務次官補佐)、メフメト・エミン・ザラルスズ(内閣府事務次官補佐)、ボルカン・ボズクル(EU常任代表大使)、外務省事務次官補佐(ボズクル氏の後任で今後首相か外相が任命する)
■「巨大な組織は作らない」
EU加盟交渉が、いかなる組織も単独で遂行できるような任務ではないとするババジャン国務大臣は、すべての(政策)実施機関が交渉の直接の担当者であり、加盟交渉を担当する巨大な官僚組織を新たに設けるつもりは全くないと述べた。内閣の閣僚が実質的にその分野の交渉を担当することになると述べるババジャン国務大臣は、「閣僚会議で、加盟交渉の全段階で互いに情報を交換し、この場で政治的決定が行われる。事務次官は、各組織の代表(大臣)が加盟プロセスの中で関連分野について行う交渉の際に、組織の方向付けを行うキーパーソンになるだろう」と話した。
交渉の過程でEU事務局を含むすべての組織の実務能力に目配せをし、どの組織も他より優位に立たないようにすることを強調するババジャン国務大臣は、“チームプレー”で交渉に当たると述べた。ババジャン国務大臣は全ての交渉事項ににて「調査チーム」と「交渉担当チーム」を組織させる一方、「一つのチームが作られる時、その分野に関わる全ての部局から代表者が出されることが重要である。チームプレーはあらゆる段階で徹底されるべきだ」と話した。ババジャン国務大臣は、EU加盟プロセスで任務に当たる担当者80人のリストも提示した。
■「1年間、時間はある」
交渉委員会は、改革推進チーム(RIG)ならびにEU交渉チーム(ABIG)と協力しながら活動していくと話すババジャン国務大臣は、RIGはEUの政治的基準への適合作業を行い、ABIGは国内の市民社会組織やメディアへの広報を担当すると述べた。 ババジャン国務大臣は年末に少なくとも一項目で加盟交渉を始めたいと話した。交渉過程に向けてまだ準備の整っていない組織もあることを明らかにしたババジャン国務大臣は、「調査期間は1年間だ。まだ時間はある」と話した。
加盟交渉の先頭に立つババジャン国務大臣は、EU法(AB müktesebatı)をトルコ語に訳すかどうかという質問に対し、次のように返答した。「この翻訳を完成させることを加盟のしかるべき前に完了させたい。この作業に当たる有能なチームを組織したい」。
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( 翻訳者:住永 千裕 )
( 記事ID:1076 )