強硬派集団がトリポリで野外劇の上演を妨害(アル・ナハール紙)
2005年10月11日付 Al-Nahar 紙

■ 強硬派集団がトリポリで野外劇の上演を妨害
■ トリポリ市当局が抗議「暗黒の時代を思い起こさせる民兵のごとき振る舞い」

2005年10月11日付アル=ナハール紙(レバノン)HP市民面

【トリポリ:アル=ナハール紙】

 北の都トリポリで日曜日に、イタリアの劇団が旧市街の市場にある大衆的なカフェ「ムーサー」の前の広場で大衆芸術の公演を行っていたところ、強硬派の集団がこれを妨害した。

 イタリアの劇団は無言劇、いわゆる「パントマイム」を愛好者たちの前で上演していたのだが、その公演の最中に、ある過激派宗教団体に所属するあご髭を生やした人々の一群が神をたたえ、口笛を吹き鳴らし、観劇を妨害して劇の上演を中止させようとした。

 公演を企画した市議会議員が集団を退去させようとしたが、この試みは失敗に終わった。俳優たちの衣装も穏当であり、劇の内容も低俗で下劣なものだったわけではないが、集団側は、そもそも芸術作品は宗教と相容れないものだと見なしていたのである。現場にいた一人の言を借りれば、「すでにこうした偏狭なメンタリティが蔓延しているこの街において、観光や芸術の振興に貢献するため」彼らは公演妨害の企てを続けたのであった。

 公演に立ち会っていた警察官は誰一人としてこの強硬派集団の排除のために動こうとしなかったため、市の観光委員会のメンバーたちが劇の中止を要請した。こうして人々はしぶしぶ解散したのであった!

(後略)




Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:「南・西アジア地域言語論(アラブ・メディア翻訳)」10月21日 )
( 記事ID:1141 )