エルドアン首相:最近の出来事を次々と批判(Milliyet紙)
2005年10月23日付 Milliyet 紙

エルドアン首相は批判の集中砲火を浴びせた。高等教育機構(YÖK)へ「ディンチェル事務次官に関する決定は報復目的で下されたにすぎず、私の足かせにはならない」。学長たちへ「己の仕事を全うしてほしい。政府と議論しないでほしい」。弁護士連合へ「私が投獄されたときはあなた方はどこにいたのか?」。CHPへ「批判集団」。

エルドアン首相は、百周年大学のユジェル・アシュクン学長を支援するために昨日ヴァンへ向かったYÖKのエルドアン・テジッチ理事長を筆頭とする学長に対し、「われわれは外国に仕事に行っているというのに、彼らはヴァンに行っている。ちゃんと自分達の仕事をしてほしい」と批判した。エルドアン首相は、首相府のオメル・ディンチェル事務次官が“盗作”をしたという理由で、YÖKの規律委員会によって「大学教員職」をはく奪されたことについても「報復目的の決定は私の足かせにはならない」と述べた。イスタンブル市長のカーディル・トプバシュ氏が昨日リュトゥフィ・クルダル国際会議・展示場で開いたラマザンの夕食会に出席したエルドアン首相は、ここでもYÖKとトルコ弁護士連合、そしてCHP(共和人民党)を批判した。

■「ディンチェルを信頼している」
ディンチェル事務次官への決定に反発を示したエルドアン首相は「私の事務次官にあなた方から与えられる資格は必要ない。我々はこの国で資格がどのように得られるものかよく知っている。彼を信じているし、信頼している。彼の知見を私も活用している」と語った。ディンチェル事務次官が自国のために奔走したことを示しながら、以下のように続けた。「今後とも彼は同じ仕事を続けられる。あなた方が報復目的で『事務次官職のあと、大学で仕事はできない』と言おうが言うまいが関係ないのだ。この国で仕事をする場は大学だけではない。あなた方は己の仕事を全うすべきだ。わが国の組織や規則はしっかりしている。わが国の不安定要因にならないでほしい」。
首相はまた、アシュクン氏を支援するために昨日ヴァンへ向かった学長たちを「もしかしたら聞き入れられるかもしれないから批判しておこう」と考えで行動していると批判し、次のように続けた。

■「道中ご無事で」
「我々はドバイやアブダビへ行っている。月曜日にはクウェートとイエメンを訪問し、その後ロンドンへ向かう予定だ。ところが学長たちはヴァンへ向かっている。道中ご無事でと言いたい。己の仕事を全うしてほしいものだ。無駄に疲れて、国の平穏を乱してもらっては困る。政府と常に論争しても何の意味もない。しっかり腰をすえて、同志としてこの国のために何ができるかを話し合おうじゃないか。あなた方にその気がないのなら仕方がない。我々は自分の道を歩み続けるので邪魔しないほしい」。
エルドアン首相は、ヴァンのケマル・カチャン主席検事に抗議するため現地へ向かったトルコ弁護士連合も痛烈に批判した。首相自身、かつてある詩を読んだという理由で刑務所へ送られたことを取り上げながら「あの時、この弁護士連合はどこにいたのか?あの時には公正な審判を求める声は出なかったのか」と語った。
「この一連の出来事には私も、私の仲間も関わっていない」と述べるエルドアン首相はCHPをもやり玉に上げた。三権分立の原則を守るべき国であるトルコで、CHPは単に政府を批判するだけの勢力になっていると指摘しながら「彼らにはそもそも他にすることがないようだ。もしもこれまでにトルコで政治と法律の本来あるべき関係が築かれていたら、最も成功していたのはCHPであっただろう」と話した。

Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:湯澤 芙美 )
( 記事ID:1143 )