2雑誌の編集長の裁判行われる ハムシャフリー紙
2005年10月20日付 Hamshahri 紙

【事件部】昨日朝、州第76刑事裁判所で2雑誌の編集長の裁判が、編集長本人らと13人の陪審員が出席して開かれた。

本紙記者の報告によると、この裁判はサーレミー裁判長と2人の上級裁判官のもとで、朝9時30分に開廷した。まず冒頭陳述において、「アクヌーン(現代)」誌の容疑についてミール・アフマディー検察官代表が起訴状を朗読した。同氏は被告人であるアルダラーン・アタープール編集長が公序良俗に反する画像の出版と人権侵害(故意の個人肖像強調)を行ったとして、次のように述べた。「被告人は雑誌のある号で、ヘジャーブをつけていない女性たちの姿を掲載した。これはイスラーム法とイスラーム憲法に違反する。この雑誌の編集長は有罪であるとの仮判決が出ている点を考慮に入れ、裁判所の判決を仰ぎたい。」

続いて「アクヌーン(現代)」誌編集長が陳述に立ち、一年間にわたって同誌の出版が差し止められている点を指摘して、次のように述べた。「当誌に掲載されたものは、他の出版物や映像にも出ているし、映画館や社会の中でも目にするものだ。同じような画像は映画でも使われ、映画祭にも参加して賞を取っている」。アルダラーン・アタープール氏はさらに、「当誌は音楽や映画の分野で活用されている。数人の俳優の写真が人権侵害にあたるというのはおかしい。なぜなら本誌は全く専門家向けの雑誌で、発行部数を増加させようという意図は少しもなかったからだ」と続けた。

法廷では続いてサーレミー裁判長が、同編集長側の最終弁論が行われたことによってこの一件の審理を終えると発表した。また、「ドニヤーイェ・ジャヴァーン(青年の世界)」誌編集長についての審理は、被告が法廷に出席せず後日に延期された。

数分〔の休憩〕後、検察官代表が再び席について「ダームペゼシュク(獣医)」誌編集長の起訴状を読み上げ、「同被告は、ファルハード・ニークー・サイーディーという名の男性の名誉を誌上で傷つけたとして訴えられた。原告の告訴状により、審理を請求する」と述べた。その後原告が、自らを模範的な勤労者だと述べて次のように話した。「この男は私とは面識がなく私のことを何も知らないにもかかわらず、私に関する記事を書いた。彼は適当に私の名前を出して、私が基礎科学関係の仕事をおり、外見を武器に薬を大量に売りさばいて10億トマーン(1億2000万円)を稼いだという記事を書いた。記事は事実無根であったにもかかわらず、これが原因で誰も私の話を信じないようになった。この分野でもっとも売れている雑誌でこのような記事が掲載されたことは、私の家族に多大なストレスをもたらした」。

しかし同誌のセイェド・ジャーヴィード・アーレ・ダーウード編集長が法廷を欠席したため、この裁判も後日に延期となった。

続く「ファズィラーテ・ハーネヴァーデ(家庭の知識)」誌の審理も、編集長と2人の弁護士が欠席したため後日に延期となった。

その後、「ホナレ・ゼンデギー(人生の美)」誌第16号の公序良俗に反する画像出版の罪科を問う裁判が開かれた。セッディーゲ・ターレイー編集長は起訴内容を受け入れ、同誌について弁護し、「以前にも同様の罪で15万トマーン(1万8千円)を罰金として支払うよう判決を受けたが、抗議したところ無罪になった」と陳述した。同編集長は最終弁論で、「唯一ひっかかる点は、〔起訴内容で〕公衆の風紀を乱すとされる『言葉』を用いたとされている点だ。〔もともとの〕間違いは雑誌側から生じたのだろうが、しかしこれは重要な一文である。一枚の『写真』を掲載しただけでこのように訴えられるのは、法にかなっていない」と話した。サーレミー裁判長はこの編集長の発言に対して、「この反論は立法者に対するものであり、私たちはただ法律を執行するのみである」とした。

報告によると、サーレミー裁判長と2人の上級裁判官が審理終了を宣言し、その後陪審員による審議が行われた。陪審は「アクヌーン(現代)」誌の編集長を有罪、「ホナレ・ゼンデギー(人生の美)」誌の編集長は無罪とし、「アクヌーン(現代)」誌の編集長に酌量減刑の余地はないとした。同誌に対する判決は、法律の定める期間内に下される予定。

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( 翻訳者:久野華代 )
( 記事ID:1150 )