カヴァクチュ元国会議員のスカーフ、米国上院議会で展示(Milliyet紙)
2005年10月26日付 Milliyet 紙

解党された美徳党の元国会議員でトルコ国籍を剥奪されたメルヴェ・カヴァクチュがトルコ大国民議会(トルコ国会)で議論を巻き起こしたスカーフが、事実を歪曲した説明とともにアメリカ上院の建物に展示されている。

旧美徳党議員のメルヴェ・カヴァクチュが国会で議論を巻き起こしたスカーフが、アメリカ議会欧州安全保障委員会の協力により、事実ではない説明文とともに上院の建物に展示されている。
「信仰の証」というタイトルの展示に添えられた説明文には、カヴァクチュがスカーフを理由に国籍を剥奪されたと書かれている。しかし、実際にはカヴァクチュが許可なくアメリカ国籍を取得したことが判明したため、閣議決定によりトルコ国籍が剥奪されたのである。国籍を失ったため議員としての資格も抹消された。

展示はトルコとフランスのスカーフ政策について取り上げたもので、展示品の中には1999年にマラトゥヤでデモに参加したことで裁判所に訴えられたヒュダ・カヤの交通事故で亡くなった娘のスカーフもある。写真に添えられた説明文には「ヒュダ・カヤと三人の娘はスカーフを着用したことにより死刑を宣告されたが、世界的な(擁護の)呼び掛けが行われた結果、彼女らの罪は2年の懲役刑に変わった」と書かれている。

抗議デモに関する訴状には、急進的なの宗教団体が集団で住民を挑発したことが記され、51人の容疑者に死刑が求刑された。容疑者のうちカヤと彼女の娘は集会およびデモ行進法に触れたとして有罪判決を受けていた。

展示会の招待状には「我々は体を覆うシンボルによって自らの信仰を明らかにしている。しかし、多くの国では公共の建物や学校の中で信仰を示すことは禁止されているのだ」という記述があった。カヴァクチュが1999年5月2日に国会で着用したスカーフは、展示のために金庫から出されたとも書かれていた。

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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:1163 )