エルドアン首相外遊、クウェートからイエメンへ:一般市民と交流(Milliyet紙)
2005年10月27日付 Milliyet 紙
イエメンを訪問したエルドアン首相と政府代表団は、オスマン帝国時代の歴史的遺産の残る首都サナアの市内をサフル(断食月の夜明け前の食事)までの間散策し、トルコ人の造ったイエメン門を訪れた。
エルドアン首相とエミネ夫人は、昨夜イエメンでサフルまでの時間、市中を散策して過ごした。700年の歴史を持ち、オスマン帝国時代の多くの歴史遺産が残るサナアで午前2時まで過ごしたエルドアン夫妻は、イエメンの民謡の演奏に耳を傾けた。
世界でもっとも裕福な国のひとつであるクウェートから、もっとも貧しい国のひとつであるイエメンへ昨夜やってきたエルドアン首相は、空港でイエメンのアブデュルカーディル・バジャマル首相の出迎えを受けた。
200年間オスマン帝国の支配下におかれ、ユネスコから世界遺産に指定されたサナアの旧市街にある屋外劇場で、民族衣装を着た若者の歌うイエメンの民謡を聴いたエルドアン首相は、接待されたお菓子を食べ、同行したトルコ人の記者たちにも手ずからお菓子を食べさせた。
■子供たちにおこずかい
エルドアン夫妻はその後道端で市民と交流し、歴史遺産を見学した。この間首相はイエメンの子供たち一人一人とキスを交わし、おこずかいを与えた。交通事故に遭い歩けなくなった12歳のジェマル・ハプレンとその家族には、子供の治療費を提供すると申し出た。エルドアンの呼び掛けに逃げてしまった子供たちも、警官に連れられてエルドアンのもとに赴いた。
旧市街の散策の間、一般の家庭も訪問し接待を受けたエルドアンは、あらかじめ決めれらた家に連れていこうとする政府関係者に対し「自分にとって大切なことは相手を驚かせることだ」とこれに応じなかった。旧市街訪問の間、多くの軍人や婦人警官がエルドアンを警護した。手作りのアラブ人形を買ったエルドアンはその後、ラクダを使ってごまをひくごま油工場も訪れた。
■博物館訪問
市を取り囲む街壁にあるイエメン門を訪れ、市長から街壁の黄金の鍵を贈られた首相は、お返しに銀の砂糖つぼをプレゼントした。エルドアンは昨日朝、オスマン帝国時代の軍事的・歴史的遺産が展示されている軍事博物館を訪れた。博物館の記名帳にサインしたエルドアンは、トルコ人の建てたイエメン門に関する展示写真を見学した。エルドアンは、オスマン時代から残っているベキリエ・ジャーミィで昼の礼拝をした。
■「トルコにお墨付きは必要はない」
エルドアン首相はイエメンのアブデュルカーディル・バジャマル首相と行った記者会見で「トルコはEU加盟のためにイスラエルとの関係を維持しているのか?イスラエルはEUの通過ゲートなのか?」という質問に対し、「イスラエルとEU問題とは何の関係もない。トルコはどこからもお墨付きをもらう必要はない」と答えた。
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( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:1171 )