エチオピア人メイドが少女を殺害 検察は死刑求刑(アル・ナハール紙)
2005年10月19日付 Al-Nahar 紙
■ エチオピア人女性が少女を殺害、おばを殺害未遂 検察は死刑を求刑
2005年10月19日付アル=ナハール紙(レバノン)HP社会面
レバノン山地地方検察局は、エチオピア人のメイド、バルトゥ・ナディ・ブダニ・ズィニチを起訴した。彼女はファラハ・サアブという少女をシューフ地方の町ビクアーターにある少女の父親の家で、故意に頭と首を何度もナイフで刺したうえ頚動脈を切って殺害し、また被害者のおばであるリンダ・ブー・アースィーさんがバルトゥをファラハさんから引き離そうと割って入ったところ、刺し殺そうとした。ランダさんは、首と顔に数ヶ所の傷を負い、病院へ運ばれた。
アースィム・ハマド・ハイダル監察医の検死報告書によると、被害者のファラハさんは頭部と頚部の10ヶ所をナイフで刺されたうえ、頚動脈を切られて殺害された。また、刺突を防ごうとした際に両手を7ヶ所刺されていた。
エチオピア人女性バルトゥの供述によると、彼女は1年4ヶ月ほど前にイスマト・シャフィーク・サアブ宅でメイドとして働き始めたという。そして事件当日、イスマト宅の2階の台所と浴室を掃除した後、娘のファラハさんが朝食を摂り終えた食卓へと向かい、彼女の前から皿やコップを下げた。するとファラハさんは――バルトゥの供述によると――理由もなくからかい、けなし始め、さらには彼女のことを頭がおかしいと言った。
バルトゥはファラハさんの厳しい言葉や嫌味に耐えかね、自分を抑えきれなくなり、台所においてあったナイフを手にとり、ファラハさんが倒れるまで刺し続けたうえ、頚動脈を切って殺害した。そして、バルトゥはファラハさんを守ろうと間に入ってきたおばのランダさんを数ヶ所ナイフで刺し、彼女を殺そうとした。結局は、ランダさんが声を張り上げたため、バルトゥは自殺を決心し、2階のダイニングルームの窓から身を投げ、意識不明の状態で逮捕された。
レバノン山地地方検察局は刑罰法第549条に基づき、故意による殺人の罪(法定刑は死刑)でバルトゥを起訴し、ジョゼフ・アル=カッズィー第一捜査判事に起訴に関連する書類を送付した。
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( 翻訳者:「南・西アジア地域言語論(アラブ・メディア翻訳)」10月28日 )
( 記事ID:1200 )