女性はプール禁止に:キュタフヤで男女別々のプール利用をめぐる論争に終止符(Milliyet紙)
2005年10月09日付 Milliyet 紙

キュタフヤのウルジャ温泉にあるプールの利用を男女別にするかどうかをめぐって浮上した議論に決着をつけたのは施設の経営者だった:プールは男性にのみ開放する。

キュタフヤにある有名なウルジャ温泉の屋外プールをめぐって起こった男女別議論は、経営者が定めた方法で“解決”を見た。経営者はプールを女性禁止とし、市議会もこの決定を承認した。キュタフヤ市議会は、問題が公になる少し前まで市が所有していたが、現在10年間の契約で民間事業者に貸し出されているプールに対し、利用を男女別にするよう文書で要望した。
公正発展党党員のムスタファ・イチャ市長は、多数決により採択されたこの要望書を2回却下した。市議会議員と市長の間の対立が続いたために、経営者であるメフメト・チュルクドンメズが女性のプール利用を禁止し、男性にのみ開放するという決定を下した。

■「常識的な決定だ」
市議会も金曜夜の会合でチュルクドンメズが委員会に提出した提案を承認した。議会の可決後に本紙に対しコメントしたイチャ市長は次のように述べた。「この問題を民主的なやり方で再度検討するよう提案を議会に差し戻した。常識的な観点から、いかなる形の無理強いもなく問題が解決されたことについては少なくとも不快感を感じていない」。

■「他の案が出なかった」
議会の決定を受けて、ムスタファ・イチャ市長は次のように続けた。「プールを経営する会社が『ここを男性にのみ開放したい』と申し出たらしい。委員会で議論され、これ以外の案が出なかったためそのまま承認された。男女別という問題も議論から外した。この問題は決着した。キュタフヤのイメージを悪くしたくなかったのだ」。
「男性にのみ開放することでイメージは悪くならないか?」という問いに対し、市長はあれこれ解釈すること自体が間違いであり、結局経営者が自らの自由な意思で決定を下したのだという形で返答をした。イチャ市長は次のように話した。「商売の邪魔をする権利は私たちにはない。私も干渉などしなかった。出来事はすべて衆目の前で起きた。この事件は無理やり起こされたのではない」。

共和人民党キュタフヤ県支部長のレフシェン・クムダルは決定に対し次のように反発した。「特定の社会階層にとって好ましいからという理由で、生活様式に逆行してでもこのような極端な決定をあっという間に下している。現代トルコの現代女性としてこれを正しいと認めるわけにはいかない。性差別を導く決定が、宗教的な見解に基づいて狂信的に行われたことや、この決定が有効性を得たことは残念なことだ。これは始まりに過ぎない。こういったものの考え方がこの先一体どんなことを引き起こすか、誰が知り得ようか」。

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( 翻訳者:井上 さやか )
( 記事ID:1045 )