カイロのアラブ連盟本部でイラク国民融和会議の準備会合はじまる(アル・アハラーム紙)
2005年11月19日付 Al-Ahram 紙

■ 今日、イラク融和会議でムバーラク大統領が演説
■ 和解の基盤確定と治安確保のため、非公開での作業部会が開催

2005年11月19日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

 今日からアラブ連盟本部で、イラク国民融和会議の準備会合の作業が始まる。約70人のイラク人政治家が参加するこの会合は、イラクの異なる政治潮流が直接顔をあわせる初めての場であり、選挙の後イラクで開かれる融和会議に備えて、国民的和解と安定の実現に向けた共通認識と基盤の確定を目的としている。

 アラブ内外の各国代表が参加する開会式では、ムバーラク大統領が重要な政治演説を行う予定である。一方、3日にわたって開かれる各作業部会での話し合いは、イラク側の参加者のみで行われる。

 外交筋がアル・アハラーム紙のアラブ事情担当であるマスウード・アル=ヘンナーウィー記者に語ったところによると、会合のメインテーマはイラクの融和であり、このテーマのもとに含まれるべきあらゆる議題が、拡大作業部会のなかで、イラク人たち自身によって確定されると言う。(中略)

 準備会合が開かれる数時間前、イラクの政治家たちの間からは会合の成果にたいする過度の楽観を警戒する声が聞かれた。その一方で、政権側と反政府側が直接向き合う初めての機会であることから、この会合をイラクの政治プロセスにおける画期的な兆候と見なす向きもある。

 イラク筋の情報によれば、ほとんどの代表団がタカ派と目される人物に率いられており、選挙前ということで強硬な立場を取ることが予想されるため、3日間の会合の間に政治的な打開が実現されることは困難であろうということである。

 しかし同筋は、重要なのはこの会合が共通認識に達するための対話を行う民主的な政治環境を用意することにあると強調、さらに、スンナ派を政治的に代表する人物たちがどの程度イラクにおける暴力行為を止めるために影響力を行使できるのかがポイントになる、と語った。


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( 翻訳者:勝畑冬実 )
( 記事ID:1330 )