アナトリア保険会社社長マヒル・バイユルドウル氏は、トルコで一人当たりおよそ67USドルである保険料が、EU加盟にむけて増加し、10年以内に500USドルまで上がるだろうと述べた。


　アナトリア保険会社バイユルドウル社長は、ヨーロッパ諸国で一人当たり1200USドルである保険料がトルコでは67USドルにとどまっており、このためEU加盟にむかう過程でトルコ保険業界に重要なポテンシャルが秘められていると述べた。バイユルドウル社長は、将来起こりうる危険から発生する損害を取り除くために、あらかじめ支払われた金額に応じた補償を可能にする保険業がトルコでまだ満足できるレベルに到達していないと述べた。
バイユルドウル社長は、トルコでもっとも普及している保険は自動車保険であると指摘し、自動車保険の加入率は30から40%、中小企業向け保険セットの加入率は20%、一般に「地震保険」として知られている自然災害保険基金（DASK）の加入率はおよそ15%にとどまっていると述べた。

■目標は500ドル
　バイユルドウル社長は、EU加盟にむかう過程のなかで将来的に高まると予想されている生活水準と結びついて、保険加入率も増加すると予想していることに注目させ、次のように続けた：
「現在私たちが加盟しようと努力しているEU諸国では一人当たりの保険料は1200 USドルであり、もっとも近い隣国であるギリシャでは300 USドル、トルコではおよそ67 USドルである。国民一人当たりの平均年収が3,000から4,000 USドルであれば、人々が保険に使うお金はない。しかし、今後10年間に生活水準が向上し、国民一人当たりの年収が12,000から15,000ドルになればこれに比例し、一人当たりの保険料は500USドルまで上がると予想している。」

■地震保険に無関心
　バイユルドウル社長は、トルコの複数の県は非常に高い地震の危険性をはらんでいることに注目させ、「地震の悲惨な体験をしたにも関わらず、トルコ人は現在加入が義務付けられている地震保険について無関心である。」と述べた。
また同社長は、最近の地震では自然災害保険基金が十分に機能し、人々が失った家と同等の金額をすぐに補償できたと述べた。しかし、このような事例も地震保険への関心を増加させるには不十分であると説明した。

■地震保険加入者15%にとどまる
　アナトリア保険社長は、トルコにおける地震保険の加入率が15%前後であると述べ、地震地帯にはいるイスタンブルでさえ、現在、建物の74%が保険に未加入であると強く訴えた。


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（ 翻訳者:栗林 尚美 ）
（ 記事ID:1209 )