米国がデンマークへ警告:PKK系のロジ・テレビを閉鎖せよ(Milliyet紙)
2005年11月20日付 Milliyet 紙
米国は、デンマークにPKK系の放送を行うロジ・テレビを閉鎖するよう、書簡で求めた。また、トルコ首相エルドアンの訪問で問題となったこのテレビの財源調査も求められた。
米国がデンマークに送った外交書簡において、PKK系の放送を行うロジ・テレビの閉鎖と、その財源調査が求められていることが明らかになった。デンマークの主要紙 Berlingske Tidende紙のトップで報じられたニュースでは、エルドアンのコペンハーゲン訪問で問題となったロジ・テレビについて、米国がトルコ側に味方したと述べられている。「米国、デンマークでテレビ局閉鎖を求める」という見出しの記事によると、アメリカ政府がデンマーク外務省に送った書簡で、「政府によるロジ・テレビ、メソポタミア・テレビ、そしてMBMG(ロジ・テレビと協定を結んでいるメディア2団体)の閉鎖と、これらのメディア団体の現在の規模や能力の調査を強く求める」と述べている。
■米国、トルコに味方する
書簡における米国の見解はトルコと同様であり、ロジ・テレビとPKKの関係は疑いの余地がないほど明白であると米国政府が表明した、と同紙は報じている。記事は、このチャンネルの番組では、テロ誘発が見られることが強調されている、と伝えた。
■過去には英国やフランスも
Berlingske Tidende紙によると、米国のこの行動は、英国とフランス政府が、クルド系の2つのテレビ・チャンネルに対して行われた放送許可申請を拒否したことを彷彿とさせるという。また同紙は「デンマーク首相ラスムセンと外務大臣メラーは、米国の行動に触れず、二人とも法務大臣エスペルセン任せにしている」と報じた。また、法務大臣エスペルセンは、米国の書簡を、ロジ・テレビに関する捜査を行っているコペンハーゲン警察に送ったということである。元外務大臣ピーターセンは、ラスムセン首相に対し、この問題をはっきりさせるよう呼びかけ、「デンマークと最も友好的な関係にある米国が、このような指示をしてくるのであれば、エルドアン首相の訪問前から、政府はなぜトルコ人と問題解決に取り組まなかったのか納得がいかない」と述べた。
現地の新聞はこちらから
( 翻訳者:井上 さやか )
( 記事ID:1343 )