トプカプ宮殿博物館で不祥事発覚:泥棒事件の1ヶ月前にも施錠忘れ(Milliyet紙)
2005年11月21日付 Milliyet 紙

トプカプ宮殿博物館の宝物部の扉が一晩中あいたままであったこと、そしてこの件が調査されていないことが明らかになった。

 トプカプ宮殿博物館で起こった泥棒事件の1ヶ月前に、宝物部の扉の鍵が一晩中あいたままだったことが明らかになった。宮殿で働く専門家らが記録帳からこの事実を明らかにしたにも関わらず、トプカプ宮殿博物館の管理局がその記録帳を隠したことも分かった。怠慢な対応について誰も罰せられなかったと同時に、宝物部での所蔵品確認作業も行われなかった。職務怠慢者として、トプカプ宮殿博物館のギョクセン・ソナト副館長の名が挙げられた。
 事件は、ソナト副館長が、最も重要な美術品が展示されている宝物部を、5月17日の夜、テレビの特別番組のために開けたことから始まった。ソナト氏は、午後8時の番組終了後に鍵を閉め忘れた。この状態は翌朝9時に宝物部が開けられるときに明らかになった。

■調査は行われなかった
 考古学者のミュジガン・ハルマンカヤ氏、ケナン・ベディル保安員、そしてヴェリ・アスラン警備員が記録帳から状況を把握した。その後、記録帳のコピーがトプカプ宮殿博物館管理局に渡された。
 しかし管理部はこの記録帳を隠し、文化観光省への報告も怠った。このため、視察官による調査も行なわれることは無かった。扉が一晩中あいていたのかどうか、そして中に誰かが入ったかどうかについての調査は行われていないため、宝物部から盗られたものがあるかどうかもいまだ分かっていない。
 この事件の約1ヶ月前、4月23日にも肖像画セクションの扉が閉められていなかったことが明らかになっていた。両事件ともイスタンブル県知事へ書類が提出され、報告された。しかし今日までなんの対処もなされていない。

■オルタイル館長「噂はあった。」
 トプカプ宮殿博物館長のイルベル・オルタイル教授はミッリイェト紙の質問に答え、「宝物部の扉が開いていたという噂があった。だが私は当時館長ではなかった。そうこうしているうちに6ヶ月が過ぎてしまった。」と話した。


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( 翻訳者:岩根 匡宏 )
( 記事ID:1353 )