参謀本部長官:任期延長、退役後の政界進出は考えていない(Hürriyet紙)
2005年11月25日付 Hurriyet 紙
参謀本部長官ヒルミ・オズキョク大将は、任期が1年延長される見込みであるとか、大統領職をめぐる駆引きを政府と行っている、という見方や憶測をはっきりと否定した。参謀本部事務局が行った説明は、下記の4点のとおり。
「最近、参謀長官(の今後)についてマスコミが意味不明の見解を主張している。これらのマスコミの見方に対する返答として、世論に以下の声明を知らしめたい。
■疑いの余地はない
大統領となる見込みがあるのかという件について、参謀本部長官は2004年4月13日の記者会見において疑いの余地を残すことなくすべてを明らかにした。この会見で長官本人から発表された内容は今日においても全く変わりはなく、現在でも有効である。
■期待はない
参謀本部長官職の任期は年齢制限を越えない範囲内で4年間と決められている。現在の参謀本部長官については2006年8月30日が任期満了日である。この日付以降に任期延長する考えもないし、また期待もしていない。
■政治にはかかわらない
参謀本部長官は、軍人となった時に行った誓いに従わなければならない。同長官は「法、規約、上官への絶対服従」の正当性を信じ、「トルコ共和国軍はあらゆる政治的動きから独立した立場をとる。」という法による取り決めに従って、軍人としての任務を継続している。政界に敬意を払っているが、退官後にどのようなかたちであれ政界に入ること、ないしは政治的な職につくことは考えていない。
■常識的に考えて欲しい
参謀本部長官は、自分に対していわれのない批判や根拠のない主張をした者達こそが、トルコ共和国軍に害を与えていることを今一度指摘し、常識的な行動をよびかけている。またそれらの人々が、気高いわが国民の常識にのっとって一連の出来事を理解し、そして真実は何かを判断してくれると心から信じている。以上」
□提案すら出来ない
私にそのような確約や提案を持ち出した者は誰一人いない。このような確約や提案をする無謀な者がいるとは思わない。国民、国家、そしてトルコ共和国軍が私に与えた参謀長官という地位は、私の職業人生の最後を飾るものであり、家族の一人一人が最も誇りに感じている出世である。
また、ある司令官の友人(アイタチ・ヤルマン大将のことを示唆している。)に対してなされている謂れのない中傷について、非常に不快に思っていることも言っておきたい。この友人は、何十年も国民に奉仕し、与えられた歴史的な任務も命がけで成功に導いてきた。このような人に対して、マスコミはまったく過失のない事柄を口実にして、毎日のように新聞紙面やインターネットのサイトでとりあげている。私は、このマスコミの態度を非難するとともに、彼らに道徳にかなった行動をしていただきたいと思う。
*この声明が発表された当時、舞台裏では陸軍総司令官アイタチ・ヤルマン大将(現在は退役している)が、AKP(公正発展党)政権に対してより強硬な姿勢をとる考えをもっていると言われていた。
□これらはただの噂
2004年4月13日、参謀長官ヒルミ・オズキョク大将は「残念なことだが、一部の人間が私の政治寄りな態度は今後の地位を約束されているからだと主張し、根も葉もない噂を広めている。」と発言し、弊紙でも報道された。
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( 翻訳者:山口 南 )
( 記事ID:1374 )