シェネル副首相:ライフスタイルの違いを許容できるトルコに(Milliyet紙)
2005年11月27日付 Milliyet 紙
アブデュッラティフ・シェネル副首相は、トルコ各地にちらばる公正発展党主導の市からアルコール飲料販売を巡り次々と制限や禁止のニュースが届く中で、重要なコメントをした。
最近、公正発展党主導の市当局によるアルコール飲料販売・提供エリアを限定する施策や、政府が「憲法にのっとって、若者を守るために制限を行う。」と説明したことが議論を引き起こしている。そんな中でシェネル副首相は、ワイン生産者協会主催ぶどう栽培会議で行ったスピーチで注目された。
「ワインについて、味以外は何でも知っている。」とシェネル副首相は発言し、高品質な生産を増やすこと、そしてそのためにワイン生産業の支援が必要だと強調した。会議でのこのコメントに関して、同副首相は弊紙に次のように説明した。
■二つのライフスタイルがある
私のコメントはワインに関してだけでなく、もっと深い意味がある。注意深い人は、それを感じ取って気づいている。ワインや酒は何だろうか?社会のある層の人々にとっては生活の一部である。しかし別の層の人々にとってみれば忌避の対象である。つまり社会における2つの異なるライフスタイルを表しているのだ。
トルコが乗り越えるべき基本的問題のうちの一つは、社会の異なる層をひとつにまとめなければならないということだ。ライフスタイルの違いを楽しむ必要がある。私はトルコにとってこれが最も必要なことであるし、政治家が果たすべき基本的責任もここにあると信じている。
■政策、そして深まる溝
しかし政策はこの違いをより深めている。そして政治家達は票稼ぎや自らの選挙区の票固めに力を注いでいる。これは国益に反している。私は、これとは正反対のミッションに一肌脱ぎたいと思う。私は自分の言葉、態度、行動によって意識的に自分と異なるライフスタイルを持つ人々との違いに好感をもてるようになったのだ。
■異なるライフスタイルをもつ人の気持ちになること
「ワインについて、味以外は何でも知っている。」と私は言った。ワインを飲まないが、ライフスタイルの違いを認める1人として、ワインを飲む人々に親しみを込めて、そしてその人たちの気持ちになってコメントをした。皆が互いを理解することを私は望んでいる。
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( 翻訳者:井上 さやか )
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