米国外務省からの報告:トルコで信教の自由が脅かされている(Milliyet紙)
2005年11月09日付 Milliyet 紙

アメリカの報告書は、次のように報告している。トルコで信教の自由は公に憲法で保障されている。しかし国家が「ムスリムならびにその他の宗教に対していくつかの制限をして、公的機関でのムスリムの宗教的表現の自由を規制している。」

昨日、アメリカ外務省は『海外における信教の自由に関する報告書』を議会に提出した。その報告書は、トルコで信教の自由に対する敬意がここ1年で後退したことを強く訴え、非ムスリム、敬虔なムスリムそしてアレヴィー教徒に対する『差別』を主張した。

■宣教師に対する圧力
報告書は、「宗務庁がキリスト教の布教活動に対してキャンペーンを始めたこと」ならびに「政府高官による宣教師脅迫ともとれる発言」もトルコにおける信教規制として指摘した。さらに、トルコ・メディアの反キリスト教的報道の増加や、キリスト教徒あるいは教会への攻撃が起こっていることについても明らかにした。

また、大学と公的機関でのイスラム的な服装の禁止にも言及し、「スカーフを被る女性が罰せられたり、公的機関で看護婦、教師といった仕事を失ったりしている。」と書いた。さらに人権・被抑圧者連帯機構(MAZLUMDER)を出典に示して、礼拝を行なった、もしくは配偶者がスカーフをかぶっているという理由で、トルコ軍部が幾人かの軍人を罰したことを明らかにした。

■ヘイベリ島を強調
フェネル・ギリシャ正教会総主教座を『全世界的な総大主教』と表現したこの報告書では、ヘイベリ島神学校が開校されていないこともとりあげられた。ヒットラーの著書『我が闘争』がトルコでベストセラーのひとつとなっており、トルコ社会に『反キリスト教および反セム族』の傾向が存在することが報告された。


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( 翻訳者:新井 慧 )
( 記事ID:1263 )