欧州地中海サミットでのムバーラク演説(アル・アハラーム紙)
2005年11月29日付 Al-Ahram 紙

■ ムバーラク大統領、欧州・地中海諸国間の協力関係の新たな推進と、和平プロセスへの欧州の支持を要求
■ バルセロナで開催された欧州地中海サミットの議長声明で、テロ対策と移民問題についての名誉憲章を採択
■ 援助と民主化をセットにする考えをめぐる意見の相違が最終声明の発表を困難に

2005年11月29日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【バルセロナ-ムハンマド・サーブリーン、ウサーマ・アブドゥルアズィーズ】

 ホスニー・ムバーラク大統領は、対等、尊重、相互利益、互いの社会的特性の認識と内政不干渉、といった基盤の上に立つ欧州・地中海諸国間の協力関係の新たな推進をエジプトは期待しており、バルセロナ宣言で合意された原則と目標の実現に向けて広大な地平を開く、と強調した。
 このことは、昨日、バルセロナで開催された欧州地中海サミットの席上で、アフマド・ナズィーフ首相によって代読された演説の中で述べられた。またこの演説では、エジプトが欧州の新たな近隣政策の枠組みにおける協力に邁進しており、特に商品・サービス・資本・人の4つの移動の自由という政策を推進することで改革と成長の強化を行っていること、またエジプトでは国内で芽生えた純粋に愛国的な観点から民主主義の建設が進んでおり、改革の後退はありえない、ということが語られた。

 またムバーラク大統領は、大量破壊兵器と核兵器の廃絶および禁止の分野で、欧州・地中海諸国が特別扱いや二重基準を認めることなく協力関係を強化すべきであると求め、大量破壊兵器と核兵器の廃絶・禁止は欧州・地中海諸国相互の安全保障協力から切り離すことの出来ない問題であるとの認識を示した。

 また大統領は、欧州側の参加国に対し、パレスチナ民衆が苦難の終わりや生活状況の改善、独立国家樹立が近づいていることへの希望を抱けるよう、パレスチナ当局を支援すべきであると呼びかけた。
 大統領は政治や治安の不安定はテロリストを勢いづかせ、彼らに隠れ蓑や口実を与えることになると警告し、「賢明に、バランスを保ちつつ、これらの問題に対処することが、テロとの共同の戦いにおいて最も求められている」と述べた。

 バルセロナの欧州地中海サミットは、困難な長時間交渉の末、サミットのホスト国であるスペインと、EUの現議長国であるイギリスの共同議長声明を発表して、昨日作業を終えた。最終声明の代わりに議長声明の発表に止まったのは、テロの定義および援助の見返りに民主化を求めるという考え方をめぐって噴出した意見の相違が原因だった。また同サミットは、バルセロナ・プロセスが設定した目標実現に向けた今後5年間の作業計画を採択して閉幕した。(後略)


Tweet
シェア


現地の新聞はこちらから

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:1487 )