イスラーム諸国会議機構の臨時首脳会談が開催(アル・アハラーム紙)
2005年12月08日付 Al-Ahram 紙
■ メッカのイスラーム・サミット開会式でサウジ国王:「イスラームの統一は流血によっては達成されない」
2005年12月08日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【メッカ-本紙特派員団】
聖地メッカで行われている臨時のイスラーム・サミット(イスラーム諸国会議機構首脳会談)の開会式で、二聖地の守護者であるサウジアラビアのアブドゥッラー・ブン・アブドゥルアズィーズ国王は、寛容と穏健と中庸の精神を根付かせるよう呼びかけ、「イスラームの統一は流血によっては達成されない。私は統一されたイスラームのウンマ(共同体)が不正と圧制を終わらせ、全面的なイスラーム的発展によって貧困と窮乏を克服することを期待している」と述べた。
また国王は「われわれはイスラームの寛容さを体現する中庸主義が広がることを望んでいる」として、教育方法のレベルアップと発展とが寛容なムスリムとしての人格を形成するために最も求められるものだと語り、それによって閉塞や孤立や他者の敵視などを否定し、全人類と分け隔てなく関わりあう中から益あるものは取り入れ、堕落したものは排除する、そういった社会に到達することが出来るとも語った。
開会式には57のアラブ諸国とイスラーム諸国から国王や大統領、首長、派遣団長などが参列し、これだけ高いレベルでのイスラーム諸国の集まりとしては最大規模となった。
サミットは今日、閉幕するに当たり、最終声明に加え、メッカ宣言とイスラーム諸国会議機構10カ年行動計画という2つの基本文書を公表する。またエジプトのアフマド・アブルゲイト外相は、「サミット前に開かれたイスラーム諸国外相会談でエジプトは、他国に先駆けて、テロ対策を協議する国際会議の開催を提案した」と述べた。
また、イスラーム諸国会議機構の現議長を務めるマレーシアのアブドゥッラー・バダウィー首相は、パレスチナとイラクのムスリムや、パキスタン地震の被災者への支援と共に、イスラーム世界で起きている様々な紛争との対決を要請した。
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( 翻訳者:垣平浩明 )
( 記事ID:1494 )