トルコ陸軍大将、米国公式訪問の成果についてコメント(Milliyet紙)
2005年12月16日付 Milliyet 紙
米国公式訪問を終えて記者らにコメントしたヤシャル・ビュユクアヌト陸軍大将は、NATO上層部がクルド労働者党をテロ組織と宣言するよう、トルコが働きかけていると強調した。
ビュユクアヌト大将はこの問題を米国で取り上げた理由について、「テロに関するダブル・スタンダードを指摘するため」と明らかにした。また、メディアが今回の米国訪問に政治的意図があるとし、さらにはCIAのポーター・ゴス長官のアンカラ訪問とビュユクアヌト大将の訪米が同時期であったことを「計画的タイミング」と報道していることに対し批判した。
ビュユクアヌト大将は自身の訪米とゴス長官のアンカラ訪問に何の関連性もないことを明言し、今回の訪米が「一年前に計画されたもので、完全に軍事目的」と強調した。そして次のように述べた。「私は政治家ではない。この訪問に軍事以外の何か秘密の目的があると考えるのは大きな間違いである。これはトルコ軍を間違ったかたちで世界に知らしめることとなり、我々陸軍だけでなく国家全体に損害を与える。」
■米国国防総省は肯定的
ビュユクアヌト大将はペンタゴンにて米国総合参謀本部議長のピーター・ペイス将軍、陸軍参謀総長ピーター・シュメーカー将軍、そして軍事政策担当の国防省エリック・エデルマン次官と行った会談で、とくに「テロの過激さ」について話をした。北イラクにおけるクルド労働者党の存在に米国国防総省はどのような見解を示したかとの質問に対して、ビュユクアヌト大将は次のように述べた。
「米国の軍事機関は我々の考えに理解を示している。対策を講じることにも協力的であると私には感じられたが、軍事機関に決定権はない。」
■批判に対する回答
ビュユクアヌト大将はネオコン派のアメリカン・エンタープライズ公共政策研究所(AEI)が主催した食事会で演説を行ったと語り、続けて「私はテロについてどこであろうと語るつもりだ。イヌイットの人々が関心を示しているのなら、北緯76度の地まで行こうではないか。」と述べた。アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所での演説を批判した人々に対しては、「先方に招待されたのだ。AEIについて事前に調べたが、『きちんとした組織』だと言われたので演説した。」と答えた。
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( 翻訳者:永井 ひとみ )
( 記事ID:1520 )