イラン国民の医療費負担の現状 シャルグ紙
2005年12月15日付 Sharq 紙

2005年12月15日付シャルグ紙14面

【社会部:バナフシェ・サームギース】行政企画庁が公表した最近の統計によれば、イラン国内の総人口のおよそ22%が、最低限以下の生活環境で生活している。他方、健康医療保険経済会議事務局長で、教員養成大学経済研究所副所長のアリー・モハンマド・アフマディ氏によると、毎年人口のおよそ6%が、高額の医療費負担が原因で、最低限以下の生活環境へと追いやられているという。

 同氏は、本紙とのインタビューで、以下のように語った。

 「現在、イラン社会では、生活上の高いリスクを負った低所得者らが、病気に起因する深刻な困難に晒されている。他方、リスクの少ない高所得者らは、イラン社会の一握りの高所得者層を構成している。国際的な調査によれば、家計や国民のポケット・マネーから支払われる医療費負担は、先進国においては、最大でも30%から40%であるのに対し、イランでは50%以上、ときに60%にまで達している。また、先進国はより高いGNPを有していることから、歳入も多く、したがってGNPのかなりの割合を、保健医療費に振り分けているのが見て取れる。他方わが国では、この割合は5%にすぎず、第4次5カ年計画で政府がその実現を義務付けられている計画によると、今後この割合を少なくとも10%に引き上げなければならない。指摘しておきたいのは、財源確保だけで、問題を解決することができるわけではなく、医療サービスを提供するための制度を、本格的に強化する必要があるということだ」。

〔後略〕

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1532 )