ネタニヤで自爆攻撃、パレスチナ・イスラエル双方が非難(アル・アハラーム紙)
2005年12月06日付 Al-Ahram 紙

■ ネタニヤの市場で自爆、イスラエル人5人が死亡、40人が負傷
■ イスラエルは報復作戦へ。家屋の破壊を再開
■ イスラエルによる攻撃への報復だとして、イスラーム聖戦が実行表明
■ エジプトのアブルゲイト外相:「攻撃はパレスチナ国家樹立の機会を損なう」

2005年12月06日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面

【占領地エルサレム-諸通信社】

 来るパレスチナおよびイスラエルでの選挙を控え、政治情勢に緊迫の度を加える恐れあのある自爆攻撃が行われた。一人のパレスチナ人が昨日、テルアビブ近郊の海浜都市、ネタニヤのハシャロン・ショッピングセンター入口付近で自爆し、イスラエル人5人を殺害、重傷の14人を含むおよそ40人を負傷させ、自らも死亡した。

 去る10月にイスラエル北部のハデラで6人の死者を出して以来となるこの作戦について、イスラーム聖戦が実行を表明した。時を同じくしてパレスチナ当局、イスラエル、エジプト、合衆国、EUは作戦を非難し、和平実現への障害だと評した。
 
 イスラエルのシャロン首相は直ちに治安対策のための縮小閣議を開き、この作戦への対応策を協議した。

 モファズ国防相は自爆攻撃への報復措置として軍事攻撃を行い、暗殺および、2月以来停止していた自爆実行犯の家屋破壊政策の再開、パレスチナ人の移動の自由の制限強化などを行うと警告した。
 
 またパレスチナのアッバース大統領は、犯人の追跡と早急な司法の場への移送を約束し、犯人逮捕の断固たる指示を出した。

 パレスチナ大統領府の報道官は、「アッバース大統領はこの作戦を厳しく非難し、市民に対するいかなるテロ行為も、パレスチナ側の和平プロセス遵守の姿勢を大きく損なうと見なしている」と述べた。

 イスラエル警察の報告によると自爆者は、ショッピングセンターの電子探知ゲートに並んでいた買い物客らの前で立ち止まった。不審に思った警備員が身体検査を求めると、数キロの爆発物を詰めたカバンに手を入れ、爆破させた。

 午前11時半に起きたこの爆破によって建物のコンクリ壁が破壊され、窓ガラスが散乱、その場で4人のイスラエル人が死亡し、5人目が傷のため病院で死亡、警察は爆破の寸前に現場から走り去るのを目撃された2台の車の行方を追い始めた。

 イスラーム聖戦は、実行犯はルトゥフィー・アミーン・アブー・サアダ、21歳、西岸北部のアラール村出身で、イスラーム聖戦の軍事部門であるエルサレム部隊所属、と発表した。(後略)


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( 翻訳者:田中裕子 )
( 記事ID:1543 )