国連とイラク駐留多国籍軍が治安協定(サバーフ・ジャディード紙)
2005年12月09日付 al-Sabah al-Jadid 紙
■ 国連とイラク駐留多国籍軍が治安協定を締結
2005年12月09日付サバーフ・ジャディード紙(イラク)HP1面
【国連、諸通信社】
クウェイトの通信社が伝えたところによれば、国連とイラク駐留多国籍軍は、多国籍軍がイラクで活動中の国連職員を保護し、彼らが任務を効果的に遂行できるよう安全を保障するという、治安上の協定に国連本部において調印した。
調印は、一昨日の夜、多国籍軍を代表してアメリカのジョン・ボルトン国連大使と、国連側を代表してイブラーヒーム・ガンバリー政治問題担当事務次長との間で行われた。
この協定によってアメリカは、多国籍軍からイラク軍への治安責任の移譲計画について、事前のできるだけ早い段階において、国連にそれを通達する義務を負う。
またこの協定は、多国籍軍の指揮権がアメリカから他国へ移された場合、あるいは多国籍軍のイラクでの任務が終了した場合、イラク軍が治安責任を移譲された場合には失効する。
一方、国連のアナン事務総長は、安全保障理事会に一昨日の夜提出したイラク情勢に関する定例報告の中で、軍事的努力だけではイラクが苦しめられている暴力の問題を解決することはできず、解決にいたるためには政治的交渉が必要である、と述べた。
またアナン事務総長は、テロリストや武装勢力、軍事作戦によって起きている罪のない市民の犠牲が増え続けることへの懸念を表明、さらに、来る選挙と新政府の組織はイラクにおける政治的移行プロセスの終わりではなく、新たな局面の始まりを記すものであるとも述べた。
またフランス通信が伝えたところによれば、アメリカと中国がイラク、アフガニスタン、イラン、北朝鮮などの問題に関し、あり得る協力体制を検討中であることを、高官レベルでの協議の後、米国務省が発表した。
米中間の高官レベル協議の第二ラウンドの後、ロバート・ゼーリック国務副長官は、「米と中国は常に同じ政策を採ることはなくとも、互いに歩み寄りつつ同じ政治目標に向かって進むことはできる」と述べた。
アメリカ側の交渉団を率いるゼーリック国務副長官は、イラク、アフガニスタン、イラン、北朝鮮といった挑戦に対し、中国がさらに別の面でもアメリカと協力できる方法を検討した、と付け加えた。
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( 翻訳者:森本詩子 )
( 記事ID:1544 )