トルコの甘いお菓子ロクム、世界の様々な国で生産(Milliyet紙)
2005年12月23日付 Milliyet 紙

 トルコロクム、通称「ターキッシュデライト」の商標登録はない。このため中国、カナダ、イギリス、ベルギー、オランダ、南アフリカでさえトルコロクムの名で商品が生産されている。

 世界中が「トルコロクム」に手を出した。中国からオランダ、南アフリカにイギリス、カナダにベルギーまでの多数の国で「トルコロクム」の名で生産されている。
 こういった生産を規制するのが商標登録だが、「商標は商標登録がなされている国でだけ有効である」というのが世界的な了解事項である。
もし商標権利を他の国でも守りたいのであれば、商標の所有者により各国で商標申請されることが必要なのだ。

■申請はなかった
 トルコ特許協会商標局局長のクタイ・クムバサル氏は局にはそれまで「トルコロクム」を商標登録するための申請が全く一回もなかったと述べた。
 ベイパザルのニンジン・ロクム、アフヨンやサムスン特産のロクムには申請はあったものの、これらは却下されていたことを明らかにした。

■ヨーロッパでは戦争状態
 商標についての議論はトルコだけではなく、世界中のどの場所でも行われている。
 よく知られているように、欧州委員会はヨーロッパ原産の商標を同じ名前で他の場所で生産することを防ぐ目的で、この問題を世界貿易機関(WTO)に持ち込んだ。
 リストにはシャンパン、パルマハム、ロックフォールチーズ、ボルドーワイン、ポルト・ワイン、コニャックといった商品が記載されている。欧州委員会はこれらの商品の名がヨーロッパでその商標権利が取得された地域外で生産された場合は同じ名前をつけることを禁じることを要求している。ギリシャのフェタ・チーズについてのドイツとデンマークに対する係争も数ヶ月前にギリシャの勝利で終わっている。

■中国では2年間生産
 砂糖類製造工業家組合(ŞEMAD)組合長シェムシ・コプズ氏は中国では2年前からトルコロクムの名で生産されていたことを明らかにし2006年1月には商標を得るために申請する予定であることを述べた。
 アリ・ムヒッティン・ハジュ・ベキルの総支配人イルヤス・トゥナルオール氏は世界中でトルコロクムが生産されていることを強調し、会社としてはマドリッド協定によって「ハジュ・ベキルのロクム」の名で売ることによりトルコロクムを守ると述べた。


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( 翻訳者:山口南 )
( 記事ID:1576 )