問題の刑法301条についてギュル外相がコメント(Hurriyet紙)
2005年12月28日付 Hurriyet 紙
アブドゥッラー・ギュル外務大臣兼副首相は、オルハン・パムク、フラント・ディンク(訳者註:アルメニア系トルコ人ジャーナリスト)、ジョースト・ラゲンデュジク(訳者註:トルコ・欧州共同国会議員の欧州側委員長)といった人々に対する捜査の根拠となっている刑法301条に関して、必要があれば法を改正すると述べた。
ギュル外相はNTVの生放送番組の中で、301条に関して「これらは触れてはならない(変えてはならない)法であるとは言っていない。改革監視委員会として301条を注視している。必要があれば改正する。重要なのは法の持つ価値である。つまり我々がその価値をどれだけ有効なものにできるかである」と語った。
■「いかなる国も自国の民主主義の基準がこうだとは言えない」
ギュル外相は普遍的に通用する話として、「いかなる国にも自国の民主主義の基準がこうで、人権の基準はこうだと言う権利はない」と話した。
トルコがEUとの加盟交渉を開始し、そのプロセスの最中にある国であることを強調するギュル外相は「EU加盟に向け必要とされる事柄を確固たる決意で実現させるつもりだ。改革の推進はすべてに優先されなければならない」と語った。
ギュル外相は、刑法301条に関するこれまでの判例を確認し、裁判所がどのような行動をとりいかなる判断を下したのかを究明していくと述べた。
■「テロとの戦いにおいて我々のすべきことを他国へ委任したのではない」
ギュル外相は、クルド労働者党(PKK)問題についてアメリカへの期待を表明し、「アメリカが我々の期待にどれだけ応えどれだけ応えないかを見届けるつもりだ。しかし、アメリカは我々の期待の大きさと真剣さに気が付いており、結果としてより強固な協力関係が生まれるだろうと予想している」と語った。
また、「テロとの戦いにおいてトルコは自国の責務をアメリカも含めて他国へ委任した訳ではない。これは疑いなく我々自身が解決すべきことだ。しかし、この問題についての協力関係は、他の分野における協力関係を強固にする」と話した。
PKK問題でアメリカに期待していると述べたギュル外相は、テロ対策におけるアメリカとの協力関係も新たな局面に入ったと語った。
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( 翻訳者:塚田 真裕 )
( 記事ID:1608 )