安保理がメリス委員会の調査対象拡大を認める決議案を断念(アル・アハラーム紙)
2005年12月16日付 Al-Ahram 紙
■ 安保理、メリス委員会にレバノンで起きたその他の暗殺事件についても調査権限を与える決議から後退
■ ワリード・ジュンブラートと通信大臣を含む6人のレバノン著名人が新たな暗殺リストに載せられる
2005年12月16日付アル・アハラーム紙(エジプト)HP1面
【ベイルート‐ファトヒー・マフムード、ニューヨーク・ダマスカス‐諸通信社】
ロシア、中国、アルジェリアの反対を乗り越えるべく、国連安全保障理事会は、デトレヴ・メリス氏が委員長を務めるレバノンの故ラフィーク・ハリーリー首相暗殺に関する国際調査委員会の任務を、最近レバノンで起きた他の暗殺事件にまで拡大する決議案を放棄した。
AP通信が伝えたところでは、フランス、アメリカ、イギリスが提出した新しい決議案には、議員兼記者であったジュブラーン・トゥワイニー氏の暗殺事件を含む最近のテロ事件の捜査に関する技術的支援をレバノン当局に対して行うことを許可するとの文言が盛り込まれている。
またAP通信によれば、数時間以内に採決にかけられると予想されるこの決議案は、今後の国際調査委員会の任務拡大に関し、アナン事務総長にレバノン政府と協議するよう求めている。
この決議案では、昨日の木曜日に終了すると定められていた調査委員会の任期を、レバノン政府の求めに応じて更に6ヶ月延長する決定についてはそのまま残された。また外交筋によれば、新しい決議案の文面からは、去る2月14日に起こったハリーリー元首相暗殺にシリアの高官たちが関与したという仮説を強化するような委員会の推論を示す項目は削除されたという。(後略)
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( 翻訳者:高松拓 )
( 記事ID:1610 )