ラジオ・テレビ高等機構、放送局2社にクルド語を許可(Milliyet紙)
2005年12月29日付 Milliyet 紙

ラジオ・テレビ高等機構(RTÜK)は、コミュニティ放送や地域放送を行っている放送局のうち2局に、クルド語を含む母語での放送を行う許可を与える決定を下した。
以前、民間の全国放送局に母語での放送許可を与えたRTÜKは、地域放送局にも許可を与えた。技術革新の結果、母語での放送規則に改変の必要はないという決定が下された。書類を揃え、クルド語での放送許可を申請したディヤルバクルのソズ・テレビ社と、クルド語とアラビア語での放送を申請したシャンルウルファのメディア・FM社の2社に、1月から許可が降りる。放送言語に関する最終決定はRTÜKが下す。

■“制限付きの”放送
(母語での)放送は、規則であらかじめ決められた時間の範囲内で行われる。メディア・FMは1日に60分を超えない範囲で週合計5時間、ソズ・テレビは1日に45分を超えない範囲で週合計4時間、放送することができる。ソズ・テレビは番組にトルコ語の字幕をつける予定で、メディア・FMもトルコ語への翻訳を行う。
録画による放送は、「憲法の一般原則、国家防衛、共和国の基本原則、国家と国民の非分割・一体性の原則」に合うように行われる。これに反する形で放送を行った放送局には、警告なしに1カ月の放送停止処分が科される。
違反が繰り返された場合には、放送は無期限中止され、許可も取り消される。スタジオ設備やロゴ、音声効果に(民族性や党派を表す)シンボルを使うことはできない。

■国家諜報機構(MİT)との協力体制
クルド語を話す職員不足に直面しているRTÜKは、字幕と翻訳が正しく対応しているかどうかを監督するため、内務省ならびにMİTと協力する。RTÜKは、クルド語話者の雇用も行う予定だ。

■農村部での放送体制強化
母語放送局の許可に関する記者会見を行ったテレビ・ラジオ高等機構のザヒッド・アクマン委員長は、農村部で全国放送が視聴できなかった結果、国民が(規制の外にある)衛星放送の受信に向かったと指摘。「分離主義的性向の放送や反動的な放送、ポルノ放送、布教放送などが制限なく家庭に入っていく」とした上で、RTÜKは民間放送局とTRT(国営放送)が協力して作る会社により、農村部でも民間全国放送が問題なく見られるようにする予定であると述べた。アクマン委員長は、民間ラジオ・テレビ放送局から2006年より、周波数使用料を徴収する予定であることを付け加えた。

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( 翻訳者:田林 玲 )
( 記事ID:1615 )