エルドアン首相:EUからの2億ユーロ、トルコの大学は活用すべきだった(Milliyet紙)
2005年12月29日付 Milliyet 紙
エルドアン首相は、予算が不足していると不満を漏らしている大学側に対し、大学はEUからの2億ユーロの資金のわずか6%しか使わなかったと批判した。
首相府EU青年教育プログラム中央委員会が開催した「ヨーロッパと活動意識」という会議に出席したエルドアン首相は、EUがトルコの学術調査のために2億ユーロ以上の予算を割り当てたと述べた。
エルドアン首相は「トルコの研究者は2億ユーロの内のわずか6%しか使わず、残りはEUの予算に戻された。この代償を私が払わなければならないのか?重要なのは経営者感覚をすべての分野に広げることだ」と述べた。
EU加盟プロセスについても触れたエルドアン首相は、多くの国民が「(EU諸国は)我々をEUの一員として受け入れるのか?」という問いを心に抱いているとし、次のように続けた。
■不必要な議論
我々にとって、加盟プロセスは0からのスタートではない。トルコはすでに加盟交渉パートナーの立場にある。時計は(EU加盟まで)カウントダウンし始めた。何としてでもEU加盟を実現する。今日までEU加盟交渉は世論に“向こう”と“こちら”という枠組みで取り上げられてきた。だがEU加盟交渉が完了していなくとも、ヨーロッパは“向こう”ではない。トルコの名前がEUに完全な形で刻まれていなくとも、トルコ人はヨーロッパ市民なのだ。トルコまで3、4時間の距離にも関わらず、ヨーロッパはトルコを正しく理解していない。我々をあるがままに理解しておらず、間違って理解している。メディアという砦を通してしか理解していない」。
「経済活動を政府の手でただ一つの部局によって執り行うことができないように、思想をめぐる活動についても同じことが言える。またそうでなければならない」。こう話すエルドアン首相は、政府として思想の自由と生産活動の自由を妨げるあらゆる障害を取り除くことを決定したと述べた。首相はさらに「我々はこれまで人間性の向上に多大な貢献をしてきたし、今後もこれを行うだけの豊かさを持っている。しかしこれを成功させるためには、国内で持ち上がっている不必要な議論や無駄な論争を世論の片隅に追いやる必要がある」と話した。
■アラス学長:EUに加盟すれば増えるだろう
チェリキ国民教育相が2003~2006年にプログラムへの参加費用として270兆リラを支払ったと述べたのに対し、アンカラ大学のヌスレト・アラス学長は「このお金は収入として」位置付けられる必要があると述べた。さらにアラス学長は次のように続けた。
「トルコはEU加盟国ではないため、EU加盟国の大学の招待を受けない限りプロジェクトを提供することができない。直接提供することはできないのだ。どんな場合にも初めて始めた仕事で頂点には立てない。EUに加盟する時、つまりこれから10年経つ頃にはプロジェクトの数は増えているだろう」。
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( 翻訳者:住永 千裕 )
( 記事ID:1616 )