イランの核計画に対するヨーロッパのダブル・スタンス ハムシャフリー紙
2005年12月01日付 Hamshahri 紙

2005年12月1日付ハムシャフリー紙

【ISNA(イラン学生通信)】イランとヨーロッパが交渉再開に向けた準備会合を行うことで合意する一方、イギリスのジャック・ストロー外相は、イラン政府は核兵器を開発するために核計画を利用しているとの主張を強く訴えるなど、〔交渉再開に対して〕懐疑的な姿勢を見せている。他方で、フランスのドミニク・ドヴィルパン首相は、「もしイラン政府がヨーロッパ側から示された計画案を受け入れるならば、核問題での合意も可能となろう」と述べてた。そのような中、ドイツの外相はアメリカの国務長官と会談し、イランの核問題について話し合いを行った。

 フランスのAFP通信の報道によれば、イギリスの外相は、イランが長距離ミサイルを開発中であることは疑いないと語っている。ストロー英外相は、「イギリスの南岸を標的とすることも可能な兵器を開発しているイランに対し、いかなる方策を用意しているか」との質問を英下院で受けた際、「イランが長距離ミサイルを開発中であることは疑いない。ただし、イランが核兵器開発を目的に核計画を利用していると断言するのは早計だ」と答えた。

 一方でフランスの首相は、「イラン政府がヨーロッパ側が示した案を受け入れるならば、イランと核計画について合意することも可能となるだろう」と述べている。フランスのドミニク・ドヴィルパン首相は、火曜日にCNNに対して、「〔イランとの間で〕何らかの取引が成立する可能性があると考えている。ヨーロッパが示した提案は、もしイランが受け入れるならば、国際社会とイラン双方にとって利益となるものであると、私は考えている」と語った。

 ドヴィルパン首相は続けて、「もしイランが受け入れなければ、われわれは国連安保理に委ねざるを得ないだろう」と述べ、国連によって対イラン制裁発動が決定される可能性については、「実行しようとしていることを決して事前に漏らしてはならないというのが、外交の鉄則だ」とだけ語った。

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( 翻訳者:柴田愛子 )
( 記事ID:1436 )